ギリギリ、ギスギスの関係を改善
しかし、忘年会に誘ってくる取引先というのは日頃の業務でやり取りをしている会社ということもあり、これまで仕事をする中でギリギリの交渉をしたり、どちらかのミスで損失が出てしまったりとギスギスした関係になっている場合も少なくありません。
そんな関係を改善するためにも忘年会に参加し「コミュニケーション」を取ることがとても重要になります。
コミュニケーションがあるから、さまざまな仕事上の問題も解決することができるのです。
つまり、取引先を誘って忘年会をする意味とは、コミュニケーションがとれる「きっかけ」づくりにもなり、さまざまな気持ちを清算したりする場となるのです。
また、ふだんの業務では話せない仕事上の問題や、時には交渉などにも踏み込めるタイミングがあるかもしれません。
そのため年末の忙しい時期であっても、多くの会社や部署が忘年会を実施していると考えられるのです。
今回は会社が忘年会を行う意味についてお話をいたしましたが、どれだけの意味があっても「参加したくないなぁ」と思う方も少なくないと思います。
次回は、「忘年会を断ること」についてお話いたします。
小野 勝弘(おの・かつひろ)
キャリアコンサルタント、EAPコンサルタント2001~16年までIT系企業に所属。エリアマーケティングツールに携り、営業や商品企画、事業企画、人材教育、労務管理などを経験する中で、企業のホワイト化、健康経営、人事労務が今後の会社経営には欠かせない重要な領域と考え、16年から「労働者と企業のための人材定着、若者雇用促進による企業の生産性向上」をテーマに、現在は(株)ファサディエ EAP事業部で活動中。桐蔭学園工業高等専門学校 電気工学科卒業。1969年東京都生まれ。