もうイヤだ! 部下を虐めるゴマすり上司 ノイローゼ寸前から身を守る方法は?(江上剛)

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味方を増やして、自分が壊れないようにする

   課長は、ますます不安そうな表情になった。

「あなたの仕事のやり方ではだれも付いてきません」

   私は、一気に日ごろ思っていることをほとばしるように吐き出した。部下の指導の仕方、仕事の指示の仕方など、思う存分言い切った。

   課長は、驚き、「すまなかった」と言った。

   その場は、それで終わった。しかし、課長は変わらなかった。あの場面で、私の勢いに押されて謝っただけだった。

   しかし、私が変わった。その日から、課長の指示がおかしかったら、おかしいと言った。部下を叱りだしたら、止めさせた。私は課長と戦った......

   課長は人事評価で私に最低点をつけたが、副支店長や支店長が私の味方になった。課長がつけた人事評価点は訂正させられた。

   副支店長は、課長に「人事評価は部下を評価するものではない。自分が評価されているのだ」と言ったそうだ。

   課長は、課員からの支持を失い、失意のうちに転勤していった。

   これが私の経験の顛末です。

   どうしようもない上司に仕えた時は、自分が壊れないようにするしかない。

   私は、たまたま副支店長や支店長が味方になってくれたから、課長と戦うことができたが、なかなかそうはいかない。

   しかし味方を増やすことは重要だ。味方がいれば、あなたもバカな上司と戦うことができるだろう。

   とにかく自分を守って欲しい。それが第一だ。バカな上司から身を守るのもサラリーマンの処世術だから。(江上剛)

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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