「助けて!」と叫びなさい 降ってくる仕事は頑張ったらダメ(江上剛)

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   入社して、まだ2年です。ところが、この半年間に同じ部署の先輩が3人も辞めたり、異動したりして、私はそういった先輩方の仕事を引き継ぐことになりました。自分が与えられた仕事にようやく慣れてきたかと思った矢先のことで、正直、いくつもの仕事を任せられてもこなしていく自信がありません。毎日、覚えることばかりでいっぱいいっぱいです。上司に相談しても、人事のことなのでなかなか対応してもらえませんし、「○○(先輩)はできた」など、ガンバレと言います。どうすればいいでしょう。

   アナタ! 今のままでは電通事件のように過労死してしまいますよ。

  • 「助けて!」と叫ぶ
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会社はアナタに甘えてる!

   そんなになんでもかんでも、仕事を引き受けていたら、毎日のように残業が続いているのではないですか。

   それでも、根を上げたら、上司からの評価が下がってしまう。だから、嫌々でも引き受けてしまう。しかも、きっとアナタは優秀なのでしょう。押しつけられた仕事を頑張って仕上げてしまう。

   一方、上司はそんなアナタが、なまじ仕事を引き受けてくれるものだから、どんどんアナタに甘えて仕事を頼んでくる。こんな循環ですね。

   ダメですよ。本当にこんなことをしていたら、心も身体も病んで、結局、会社を辞めることになってしまうでしょう。

   会社の労働組合に相談するのが一番いいのでしょうが、労組もない場合は、上司の評価など気にせずに、悲鳴を上げなさい。助けを求めなさい。

   直ちに、です。

   アナタが身体を崩しても、過労死しても、会社は何もしてくれませんし、誰も助けてくれませんよ。

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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