都心でクルマはいらない! 新築マンションの駐車場設置率、いまや42.2%

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クルマの保有減って、カーシェアリングの普及が拍車

   こうした駐車場の減少要因はいくつかある。ひとつは若者のクルマ離れが伝えられているように、クルマを保有する人が減っていることだ。高齢者も、運転に自信がないなどの理由でクルマに乗らない人が増えている。

   それに伴い、クルマの販売台数も減っていて、2016年の新車販売台数をみると、乗用車は9.6%減の414万6458台。このうち、普通車は10.0%増の149万台だったが、小型四輪車は2.9%減の131万台、軽四輪車は11.0%減の134万台と、減らした。この10年間で前年実績を上回ったのは、2010年と12年、14年の3年だけだった(日本自動車工業会調べ)。

   経済的な理由もある。クルマを維持、走らせるためには、税金のほか、駐車場代やガソリン代などの費用がかかる。その一方で、都心ほど公共交通機関が発達して、クルマを必要としないライフスタイルが広まった。カーシェアリングの普及も一つの要因と考えられている。最近、人気のマンションは多くが駅近どころか、駅に隣接している。

   マンションは、かつてほど駐車場が満杯になる状況ではなくなっており、むしろ駐車場スペースは宝の持ち腐れ。住戸スペースなどに充てたほうがいいということになる。

   不動産経済研究所は、「今後もクルマを手放してマンションを買い換える世帯などは、利便性の高い駅近の物件などで増加といった傾向が一層強くなる傾向から、駐車場の設置率は緩やかに低下を続ける」とみている。

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