千歳科技大が公立大学に 19年4月めざす

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   北海道千歳市にある私立大学の千歳科学技術大学が、2019年4月の「公立大学化」を目指すことになった。2017年10月25日に、山口幸太郎・千歳市長が明らかにした。

   千歳科技大が16年12月、市に公立大学化を要請。市が有識者会議を設置する一方、市議会でも特別委員会を設けて検討を重ねてきた。10月25日に開かれた6回目の特別委員会で、市が初めて、「公立化を進める」方針を表明した。

  • 2019年4月の公立化をめざす千歳科学技術大学
    2019年4月の公立化をめざす千歳科学技術大学
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130万円の授業料を54万円に引き下げ

   千歳科学技術大学は1998年に開学。しかし、その後の19年のうち、定員を満たしていたのはわずかで、近年も定員割れが続いていた。大学は解散。新たに「公立大学法人」を設置することになる。

   公立化によって、現在の年約130万円かかる授業料が、他の国公立大学の授業料に準ずる、54万円程度に下がる。千歳市は授業料の引き下げで、学生数の確保を見込んでいる。

   大学の運営費について、市は10月27日のJ‐CASTニュースの取材に、「私立大には私学助成金が入っていましたが、公立大にはそれがなくなります。半面、公立大を運営する自治体には、大学の運営に充てる地方交付金措置が別途ありますので、それを授業料の減額分の原資に充てたいと考えています」と説明する。

   学生が定員を満たせば、地方交付税で年12億~14億円が千歳市に納付される計算という。

   今後は市議会で、効率化の是非を含め、大学運営にかかる財務や学生数の確保が計画どおりに実行できるかどうか議論を進める。

   文部科学省によると、私立大学の公立大学化は2009年度の初のケースから、17年度まで8例。最近では17年4月に、長野県上田市で開学した長野大学がある。

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