フリーランスの道は壮絶
あるフリーランスのライターが、私に嘆いたことがあります。
「今は、プロのライターが書かなくても、素人の専門家が無料でいっぱい原稿を書いてくれる。それが原因でプロのライターの原稿料が上がらない」
これが本当かどうかは知りませんが、紙媒体の世界とネットではまったく違うことは確かのようです。
そして紙媒体はフリーランスのライターを育てる余裕がかつてはあったと思いますが、ネットの世界は、そうした育てるという概念はないようにも見えます。
いずれにしてもフリーランスのライターが非常に厳しいという現実があります。これはこの先も変わらないでしょう。
フリーランスと言えば聞こえがいいですが、失業者と同義だと思っていれば、あなたの選択がリスクが大きいと分かるのではないでしょうか。
そしてまず第一に、あなたが何を書きたいかということでしょうね。専門分野はあるのですか?エッセイを書いてもだれも読んでくれませんよ。それは編集者であるあなたが一番ご存知でしょう。
どうしてフリーランスのライターになりたいのか。よく自分自身を見つめてください。
私の知人で大手テレビ会社を辞めてフリーランスのライターになったのがいます。
彼は年収2000万円以上の立場を捨て、どうしても書きたいものがあるからとフリーランスになりました。でも、今はまったくの無収入です。彼の選択が失敗か、否かは、まだ将来を見ないと分かりません。しかし、それほど壮絶なものだということを少し理解してください。(江上剛)