2017年10月2日、スポーツ庁がビジネスパーソンのスポーツ参画人口拡大を通じて国民の健康増進を図る官民連携プロジェクト「FUN+WALK PROJECT」をスタートすると発表しました。
記者会見に臨んだスポーツ庁の鈴木大地長官は、スーツに白のスニーカーという出で立ち。私は見た瞬間、失礼ながら「格好悪い...... なんか学校の先生みたい」と思ったのです。
せっかくの商談が「あ~~」という気持ちでいっぱいに......
鈴木長官が言わんとしていることはよくわかります。
日々の通勤に「歩く」ことを取り入れて健康増進を図りましょう! そのためには、歩きやすいスニーカーを利用しましょう! ということですよね。
それにしてもなぜスーツにスニーカー? すでにネットでも賛否両論あるようですが、マナー講師をしている私の立場からすると、これには違和感しかありません。
スーツには革靴。日本では、これがスタンダードとして長年定着しています。そして、カジュアルな服装にはスニーカーです。これが、それぞれの機能性を最大限に活かすための組み合わせなのです。
通勤時にスニーカーを履いて、会社に着いたら革靴に履き替えればいいじゃない? という意見ももちろんあるでしょう。では、営業担当者はどうするのですか?
たくさん歩きますよ。スニーカーですか? 私は、結局は革靴をはいて得意先を回ることになるではないかと思っています。理由は先に述べたように、長年「スーツ×革靴」の組み合わせが多くの人に刷り込まれているからです。
特に40代後半以上のビジネスパーソンは、相手が「スーツ×スニーカー」姿で現れたら、間違いなく違和感があります。ニュースでこの取り組みを知っていたとしても「あ~~...」という気持ちになると思うのです。
「スーツ×革靴」であれば、なんの違和感もなく、スムーズに商談に入れるところを、あえて「あ~~」という感情を挟ませる必要があるのでしょうか?