農林水産省は、2017年産新米の相対取引価格(9月の卸値、速報値)が全銘柄の平均で前年同月と比べて8%増の60キログラムあたり1万5526円だったと、10月13日に発表した。
近年の9月の相対取引価格で最も高かったのは2012年の1万650円。14年には1万2481円まで下落したが、それ以降は15年に1万3178円、16年に1万4342円と、3年連続で上昇が続いている。
関東のコメ、値上がり幅大きく
値上がりの要因は、コメの生産調整(減反)で、3年連続で超過作付けが解消したことに加え、2017年7月下旬から8月にかけて東北の太平洋側や関東地方を中心に雨が続いて日照が不足したことで稲の生育が遅れ、収穫量に響いた。前年9月と比べて25%減少の17万3038トンにとどまったことが、価格上昇につながった。
地域別でみると、関東地方での値上げ幅が大きい。茨城県では「コシヒカリ」が前年同月比で16%増の1万7407円、「あきたこまち」が18%増の1万5383円で取引された。また、栃木県では「コシヒカリ」が10%高い1万5057円、千葉県の「ふさこがね」(1万4689円)が15%、「ふさおとめ」(1万4793円)が14%上昇した。
全国67銘柄のうち、最高値は、新潟県魚沼産「コシヒカリ」の2万600円(前年同月比1%減)。北海道産「ゆめぴりか」が3%高の1万7694円で第2位。新潟県佐渡産「コシヒカリ」の1万7311円(2%高)、同岩船産「コシヒカリ」の1万7289円(1%高)と続いた。