「意欲的に仕事をしてもらえる」伝え方
そこで使いたいのが、「あなただからお願いしたい」「あなたにお願いしたい」という気持ちを伝えること。でも、それもほどほどの責任感を与えるくらいのレベルに抑えておきたいものです。
相手としては「手弁当」で動くわけだから、たとえ「あなただからお願いしたい」と頼られても、それほど大きな期待を寄せられたり責任を負わされたりすると、尻込みするでしょう。相手にとって過度な負担にならないような「言い回し」を使うことも大切です。
「○○さんの意見をいただくだけで、仕上がりがぜんぜん違うと思うんですよね」
この程度であれば、相手は負担を感じないはず。しかし、次の言い回しはどうでしょう。
「○○さんの意見は、ウチの業績を左右するほど重要なんですよ」
相手の力が是非とも必要だという誠意を示したかったのでしょうが、実際にここまで言われてしまうと重すぎませんか。相手の意欲を引き出すのはいいのですが、あくまでも頼んだ人に責任が及ばない範囲にとどめるべき。かといって、誰にでもできるような内容だと意欲的にはなれません。
そこまでだったら手伝える、自分の力が生かせそうだ、しかも面白そう。つまり、このレベルであれば、意欲的にやってもらえると思える程度の責任と、仕事の範囲にとどめるべきなのです。(高城幸司)