拝啓 良品計画様 株式分割のご検討をお願いします。
国内に目を向けても、2017年7月6日付の日本経済新聞には、「『無印』ホテル国内初進出」の見出しが躍った。良品計画が、東京・銀座に世界最大の旗艦店を2019年春に開業するというのだ。
東京メトロ・銀座駅から徒歩2分ほどの並木通り沿いに開業。読売新聞東京本社と三井不動産が開発する地上10階建てのビルに入居し、地下1階~地上6階を無印良品、6~10階を「MUJI HOTE」(仮称)が入居する。ホテルの運営は小田急電鉄の子会社UDS(東京・渋谷)が担い、良品計画は内装デザインの監修のほか、自社商品のベッドやシーツ、歯ブラシなどを提供するという。海外では年内にも中国・北京や深センで「MUJI HOTEL」が開業するそうだ。
ホテルを運営するとなると、「門外漢」の多角化経営と、批判する向きもあるのだろうが、「餅は餅屋」。自らはプロデュースに専念するというのであれば、外から見ていても、企業の進もうとしている方向性がよくわかるというもの。この姿勢に、好感を抱いた。
とはいえ、難点もあった。良品計画は、今後も成長が見込める数少ない有望銘柄と考えているが、この良品計画株を買うには、最低でも100株で300万円強の金額が必要となる。
さすがに一つの銘柄で300万円以上が必要となると、個人投資家にはなかなか手が出ない価格ではないか――。良品計画が取り扱う商品は衣料雑貨であり、個人が主たるターゲットのはず。その個人が会社の商品や業績を評価して、株式を購入したいと思っても高くて買えないのは、なんとも残念でならない。
東京証券取引所は株式投資の窓口を広げる狙いから、最低投資金額を5万円以上50万円未満にするよう企業に求めている、という新聞記事もあった。良品計画には、できれば株式分割して、100株30万円くらいまで。そこまでいかなくても、しがないサラリーマン投資家が買えるような価格になればうれしいのだが......
良品計画様、いかがでしょうか?(石井治彦)
2017年10月13日現在 0株保有
年初来高値 2017/09/14 3万4550円
年初来安値 2017/02/08 2万0160円
直近 終値 2017/10/13 3万3200円