サラリーマンの楽しみのひとつといえば、毎日のランチ。職場の仲間と仕事の息抜きがてら外食したり、手頃な社食で済ませたり、弁当などをテイクアウトしてデスクで食べたり......
人によってメニューはさまざまだろうが、最近は自分でつくった弁当を食べる「お弁当男子」が一定数、しかもかなりの割合で存在するらしい。男子でも、もう弁当持参は当たり前のようなのだ。
衝撃!? 2人に1人が「お弁当男子」
人材紹介・派遣事業や転職サイトの運営を手がけるキャリアデザインセンターのビジネスパーソン向けコンテンツ「typeメンバーズパーク」の調査(2017年7月3~31日実施、有効回答数は20~60代の男女139人)によると、「あなたは日頃、自分でつくったお弁当を職場に持参していますか?」(男性のみ回答)との質問に、「はい」と答えた人は15.6%、「日常的ではないが、(持参)したことがある」人は31%にのぼり、あわせて46.6%が「お弁当持参の経験がある」と答えた。
「いいえ」は53.4%で、2人に1人の男性が弁当を持参した経験があるという。
また、「あなたの現在の職場に『お弁当男子』(自分でつくった弁当を持参している人)はいますか?」(男女ともに回答)という質問には、「いない」と答えた人が54.7%、「いる」は24.5%、「わからない」は20.8%となった。
「日常的にお弁当をつくっている人」が少ないせいか、お弁当男子がいる割合は少なめに見えるが、それでも職場には4人に1人のお弁当男子がいることになる。
気になるのは弁当の中身。アンケートとともに寄せられた回答によると、思いがけずバラエティに富んでいる。
興味深いのは年代別に特色があること。20代は「おかずはほぼ1品」、30代は「冷凍食材を活用」、40代と50代は「品数多め&弁当スキルが高い」傾向にある。
たとえば、
「料理はあまり得意ではないため麻婆茄子の素を使う」(20代)
「肉じゃがを大量につくり、持って行く」(20代)
「晩ごはんのおかずを多めにつくって冷凍して、弁当にはそのおかずを使う」(30代)
「冷凍チャーハンを温めただけ」(30代)
「だいたいおにぎり弁当。ごはんを少しだけ軟らかめに炊くと、おにぎりをつくるにはちょうどいい」(40代)
といった声が。冷凍食材を使っている人や夕飯のおかずのつくり置きを使う人まで、なかなか工夫しているようすがうかがえる。
「料理上手は段取り上手」の印象が......
はたして世の「男子」は、どんな「力作」をつくっているのかとツイッターをみると、
「熟年オヤジの手作り弁当。『鶏照り焼き弁当』です」
「今日はオムライス弁当に挑戦しました?料理の途中で指をやけどしてしまったり、たこさんウインナーを焦がしてしまったり、苦戦しましたが、なんとか完成しました!」
「今日のお弁当は詰め込むだけの手抜き。ミートソース、豚肉の炒め物、冷凍食品で詰め込み時間3分」
「(カップラーメン、レトルトカレー、白米のみのお弁当の写真とともに)今世紀最大の男の手抜き弁当」
などと、おのおの工夫を凝らしている様子が伝わってきた。
ちなみに、前出のアンケート調査では、「『お弁当男子』をどう思いますか?」(男女ともに回答)との質問に、「よい!」と答えた人は62.6%。「何とも思わない」は32.4%。「う~ん、ちょっと......」と答えた人は5%しかおらず、好感度は高いようだ。
「料理上手は段取り上手」に見られるようで、もしかしたら仕事上でもマネジメントが得意だったり、朝から弁当をつくる余裕があると、仕事でも要領よく時間が使える人のように見えたりして、好印象を与えているのかもしれない。
食欲の秋、男性の手づくり弁当に女性も注目したいところだ。(KM)