一般社団法人・自転車協会の「スポーツバイクの点検や整備に関する意識調査」によると、スポーツバイクを所有する人のうち、故障・トラブルの経験者は7割にのぼるにもかかわらず、そのうちの2人に1人がメンテナンスをしていないことがわかった。2017年9月21日に発表した。
故障・トラブル(車体からの異音などを含む)で最も多かったのは「タイヤのパンク」で、次いで「チェーンのトラブル」「ブレーキのトラブル」と続いた。
乗る人はタイヤのパンクくらいは直せないと......
調査によると、タイヤのパンクやギアの故障などの技術的トラブルの経験が「ある」人が事故などに遭いそうになった「ヒヤリ・ハット経験率」は2人に1人。故障・トラブルの経験が「ない」人に比べて、2倍近くも高いことがわかった。
自転車協会は、メンテナンス不足によるトラブル経験がある人ほど、運転中の事故にあう可能性も高いと言える、としている。
また、ユーザーの79.6%がメンテナンスの必要性を感じており、故障・トラブル経験者の9割近くがより専門的な知識をもつ店員がいる店舗でのメンテナンスを希望している。
ロードバイクなどのスポーツバイクは、一般的にスピードが出やすく車道を走る機会が多い。また、路上に落ちているクギなどの巻き込みが原因でタイヤがパンクするケースが少なくない。整備不良などが大きな事故につながる可能性がないとはいえない。
J‐CASTニュースの9月22日の取材に、自転車協会は「自転車が壊れてからではなく、日ごろから定期的に自転車のお店に行ってメンテナンスをしてもらいたい」と話した。
ここ数年は、女性でもロードバイクなどに乗る人が増えるなど人気だが、その一方で自転車を整備してくれる、街の自転車店は減少傾向にある。
あるロードバイク愛好家によると、「乗り慣れている人は、パンクを修理する道具をバイクに積んでいるので自分でできますが、乗りはじめたばかりの人など自分でできない人はお店を探さないとならないので結構大変だと思いますよ」と話す。
ロードバイクなどに乗る人は、自分でタイヤのパンクを直すくらいのメンテナンス技術はもっていたほうがいいようだ。
なお、調査は全国20~59歳の男女で、ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイク、小径車・折り畳み車の利用者が対象。500人から回答を得た。