「無意識マウンティング」に要注意 「フォロワー」に徹する手はアリだ!(高城幸司)

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有能な後輩が親近感を覚える接し方とは?

   それでは、年下の後輩たちを味方につけたいときは、どう接すればいいのでしょうか――。味方になってもらいたいほど有能な年下に限って生意気なことがあります。仕事ぶりにも自信が溢れており、先輩に対しても堂々とした姿勢であったりします。そうした姿勢が、つい生意気に思ってしまうのかもしれません。

   こうした年下に上から目線で迫ったら、味方にはなってくれないのは明らかですが、ご機嫌をとろうとして極端に卑屈な姿勢に出るのも嫌います。

   では、どうしたらいいのか? それは「フォロワーシップ」を見せることが、重要なポイントとなります。人材育成やマネジメントを考えるうえで、最近注目を集めているキーワードのひとつです。

   ちなみに、リーダーシップはリード(Lead)するという動詞からきた言葉で、組織をリードすること。フォロワーは、フォロー(Follow)するという言葉に由来する追随すること。組織が出す結果に対して、リーダーが及ぼす影響は2割、フォロワーが及ぼす影響は8割ともいわれます。フォロワーは、それだけ組織において有益な行動なのです。

   たとえば、

「いつでもサポートするよ」
「何かあったら、できることは手伝うよ」

   こうした接し方をするのです。

   頼りになる先輩、いろいろと相談に乗ってくれる先輩、自分が困ったことがあったら手伝ってくれる先輩。でも、決して上から目線で先輩風を吹かせることはない。後輩に負けてたまるかという、ガチガチのライバルとして過剰に敵愾心をむき出しにするわけでもなく、かといって能力の高い後輩を取り込もうと、無闇に追従するような卑屈さも感じられない。そのようなフォロワーシップで接してくれる先輩に対して、有能な後輩は親近感を覚えるはずです。

   それを積み重ねていくことで、親近感が仲間意識に変わっていくのであり、その先の、味方になってくれる可能性につながっていくことでしょう。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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