「ダメ、覚えられない」でも大丈夫!「記憶を定着させる」英語学習法(30)

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   ある程度の年齢になって英語に挑戦すると、記憶力の衰えぶりに愕然とします。

   学生時代と違って「何回やっても覚えられない」し、「さっき覚えたことをすぐに忘れる」。今回は、すっかり記憶力が低下したベテラン世代にこそ試してほしい学習法をご紹介します。

  • 大事です! 問題集の使い方
    大事です! 問題集の使い方
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秘策その11 同じ問題を3回以上繰り返す

   脳のピーク年齢は20歳くらいと言われています。学生時代が脳の最盛期だったとすると、ピークをとっくに過ぎた、40歳過ぎのわれわれ世代の記憶力が悪いのは当たり前。ならば発想を変えて、「忘れて当たり前」を前提にした学習法に切り替えましょう。

   新入社員の頃、先輩から「お前、もしかして記憶力悪い?」とあきれられたほど、昔から物覚えの悪さには定評がある私です。「1回で覚えらえないなら、繰り返して覚えればいい」と開きなおって、英語の勉強では同じ問題を3回以上繰り返すことをルールにしています。

   最初から同じ問題を「3回繰り返す」と決めていたら、1回や2回で覚えられなくてもショックを受けません。1回目で傾向を知り、2回目でうっすらと記憶にとどめて3回目でようやく覚える。

   「3回繰り返して覚えればいい」と割り切ることで、自分の記憶力の悪さに落ち込んだり、嫌気がさして途中で投げ出したりすることもありません。結果として、モチベーションをコントロールできるという「副産物」もありました。

   この、繰り返し学習法は、多くの「学習のプロ」が勧めています。TOEICカリスマ講師の森田鉄也氏は、最低5回は繰り返して記憶を定着させる「ぐるぐる学習法」を推奨しています。テレビでも活躍中の弁護士・山口真由さんが提唱する「7回読み勉強法」は、日本国内だけではなく中国でも大きな反響を呼んでいるそうですから、効果のほどはお墨付きと言えます。

秘策その12 間違えたページの角を折る!

   繰り返し学習法を実践するために、問題集の使い方を工夫しました。重要なところに赤線を引いたり、マーカーで印をつけたりしません。問題を解いて不正解だった場合だけ、ページの上角を三角に折ります。○×も書き込みません。ただ、ページの角を折って、どんどん先に進みます。

   2回目以降に同じ問題を解いた時に、正解したら三角をもとに戻します。この「間違えたら角を折る」「正解したらもとに戻す」作業を何度も繰り返すうちに、下記のメリットに気が付きました。

(1)マーカーも赤ペンも使わないので、リズミカルに次から次へと問題を解くことができる
(2)短時間でより多くの問題を解くことができる
(3)いつでもどこでも手軽にできる(電車の中などのスキマ学習にピッタリ)

   たくさん間違えると、それだけ折り目が増えます。最初のうちはたくさん間違えるので、折り目だらけで問題集の厚さが3倍以上に膨らみます。分厚く膨らんだ問題集を前に、途方に暮れることも多いのですが、ここは意を決して三角の折り目を減らすしかありません。 衰えた記憶力に鞭を打ちながら、何回も同じ問題を解いて、折り目がゼロになるまで頑張っています。なさけないことに、ようやく折り目がゼロになってもしばらくして再挑戦したらまた折り目だらけに......。

   記憶力との戦いは一生続きそうです。(井津川倫子)

今週のニュースな英語
~ iPhone誕生10年目に「ベールをはがした」最新作は? ~

   2007年にiPhoneが発売されて10年目の今年、最新作「iPhone X」(アイフォーン テン)が発表されました。

   新製品の発表は、どの企業にとっても一大イベントです。

   「発表する」という単語は「announce」や「unveil」がよく使われます。「unveil」は、文字どおり「veil」ベールを「un」はがすというニュアンスで、新商品にかぶせた黒い布をドラマチックにさっとはがすシーンが目に浮かびます。

Apple has announced the latest iPhone.
Apple has unveiled the latest iPhone.
(アップル社は、新しいiPhoneを発表した)

   ちなみに、「the latest」(最新の)は、「unveil」と共にビジネス英語でよく使われます。「new」(新しい)と比べて「一番新しい」「最も新しい」という意味で、TOEICの頻出単語でもあります。「unveil」とセットで覚えておくといいでしょう。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。TOEIC(R)L&Rテストの最新スコア970点。これまで英検、TOEIC、TOEFL、IELTSをすべて受験し、GMATにも挑戦。30年近く仕事をしながら英語を学び、海外駐在員として滞在したロンドンでは、イギリス式の英語学習法も体験した。「いくつになっても英語は上達できる」をモットーに、40代での英語やり直しを提唱している。現役ビジネスパーソンならではの実践的なアドバイスが「役に立つ」と人気。
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