国土交通省が2017年9月20日に発表した7月1日時点の基準地価(都道府県地価調査)によると、全国の全用途平均は引き続きマイナスで推移しているものの、前年比0.3%の下落となり、8年連続でマイナス幅が縮小した。2016年は0.6%の下落だった。
用途別では、住宅地は全国平均で26年連続となる下落が続くものの、下げ幅は8年連続で縮小。商業地は、前年の0.0%から0.5%と10年ぶりに上昇に転じた。
不動産マネーも活況
東京、大阪、名古屋の3大都市圏でみると、住宅地は前年同様に横バイで推移。商業地は前年の2.9%から3.5%に上昇幅を広げた。
商業地は、訪日外国人客や再開発の需要が伸びた影響で地価が上昇。主要都市を中心に、店舗やホテルなどの進出意欲が依然として強いという。加えて、金融緩和による不動産投資への意欲が旺盛であることも好材料となった。