米国の長期金利の低下(債券価格は上昇)を背景に、円やユーロに対してドル売りに動いた2017年9月8日、ドル円相場は一時107円58銭近辺と約10か月ぶりの高値を付けた。翌9日に北朝鮮の建国記念日を控え、その警戒感も引き続き円買いを後押しした。
ところが、週明けには一変。東京外国為替市場は9月14日の円相場で4日続落。米国の税制改革への期待感や13日の米国の長期金利の上昇もドルの買い圧力を強めた。この日17時に1ドル=110円38~41銭と前日比44銭の円安・ドル高だった。
激しく乱高下したドル円相場を、うまく「味方」につけたのは、早稲田か、明治か、それとも慶応か――。
慎重に相場にらみ「買い持ち」のまま次週へ(早稲田)
9月8日(金)
明日、9日に北朝鮮の建国記念日を控え、米国のハリケーンによる被害の拡大も重なり、低リスク通貨である円を買う動きが強まった。4月17日の今年の最安値を割り込み、この日の最安値は107.324円だった。週明けからはさらなる下降トレンドになることを期待して、取引は見送った。
9月11日(月)
懸念された建国記念日に、北朝鮮の目立った挑発行為は行われず、米国のハリケーン「イルマ」のよる経済損失の懸念が後退して、ドルは値を上げた。チャートを見ても、上昇トレンドが始まったように見えるのだが、この日は取引を控えた。
9月12日(火)
ドル買い円売りが進んでいる。前日は日足において大陽線(相場が終始買われた形で、線の実体部分が大きいほど、より買い意欲が強いとされる)をつけた。前日の一時間足におけるゴールデンクロス(短期の移動平均線が、長期の移動平均線を下から上に突き抜ける形に交差=クロスしている状態。「買いのサイン」とされる)のあと、陽線(対象期間の始値よりも終値が高いケース)が連続して出現している。
強い買いのシグナルと考え、16時24分、成行で500ドルを109.570円で買い、逆指値を108.500円に入れた。
1ドル109.570円で500ドルを買い持った。
9月13日(水)
この日は夜になるまでドル円相場に大きな動きは見られなかったが、21時以降の8月の米卸売物価指数(PPI)の発表によって、ドルが買われる上昇基調が続いた。取引は控え、ポジションは買い持ちのままにした。
9月14日(木)
この日もドル円相場は上昇基調だった。21時30分に発表された8月の米消費者物価指数(CPI)の結果がよく、ドルを買う、「上昇トレンド」はますます強まったように見える。したがって買い持っている500ドルをそのままにした。(惟光)
ポジション保有 1ドル109.570円で500ドル
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
9月14日現在 9603円