「ファーウェイやりよる!」――。中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の新卒募集が沸いている。2017年9月12日時点のエントリー数が前年度(実績)と比べて約3割増となっていると、ファーウェイ・ジャパンがJ‐CASTニュースの取材で明らかにした。なかでも、理系からの人気が高まっている。
同社は2018年度の新卒初任給で、「破格」の「月40万円以上」を提示。「リクナビ 2018」に求人広告を3月上旬に公表すると、その後、7月上旬ごろからはツイッターなどで、「日本の給与体系もそろそろ見直す時では?」などと、初任給の話題で持ちきりとなっている。
ネットでは「日本も見習え」
ファーウェイ・ジャパンは、就職サイトの「リクナビ」を通じて採用情報を提供。それによると、同社の初任給は、学士卒で月40万1000円、修士了で月43万円、博士了では担当職種による、としている。
2018年3月の卒業予定者の採用数は、「10人から15人」。同社は、「これまでは毎年5人から10人。知名度が低かったため、希望採用人数に至らない年もあった。今後の採用に期待したい」と話している。
同社は、2012年10月から新卒採用を開始。6年間で31人を採用した。
優秀な人材を確保するため、「月40万円」の初任給を提示。話題になっていることに、ファーウェイ・ジャパンはJ‐CASTニュースの取材に、「採用サイトへのアクセスが急増したことから、弊社への注目が高まっていると感じております。弊社の新卒採用では、理工系の学生の皆様を対象に研究職を含む専門性を伴うポジションを中心に募集しており、現時点のエントリー数は前年度と比べて約3割増となっています」と、説明した。
国内企業の平均初任給は20万5900円
一方、国内企業の大卒の新卒初任給は、2016年度時点の平均で20万5900円。ファーウェイ・ジャパンの半分程度にとどまっている。
ファーウェイの初任給に対して、インターネットでは、
「日本企業にもできるのにやらない、クズ根性。人材を引き抜かれても改めないのか?」
「実力主義だろうな。クビになるリスクは高い。でも、日本の給与体系もそろそろ見直す時では?」
「俺が新卒の頃から十数年、全然初任給がUPしてないことに問題がある」
といった国内企業への批判があがる一方で、
「得かどうかとか、安定しているかどうかで就職先を選んだら、そのうち高い確率でその他大勢の労働力になり、環境次第で苦境に。実力をつけられるかを基準にすべき。」
「実力主義というけれど、実際は大変だよ」
「それ相応の成果・貢献が求められるんじゃないかな...」
と、冷静に受けとめる声もあった。