今回のテーマは、学習のベースになる問題集の選び方です。
書店には、ありとあらゆるTOEIC L&Rの問題集があふれています。数と種類に圧倒されて「何を買っていいのかわからない」と迷わないために、問題集は慎重に選びましょう! 何事も初めが肝心です。
秘策その9 初心者にはなじまない「この1冊でOK」タイプ
私が初めて買ったTOEICの問題集は、「TOEIC 700点を目指す人へ 1冊でマスターするリスニング・文法・リーディング」といったタイプでした。「この1冊をやり終えたら700点取れるのね」と、喜んだのも束の間、なぜか思ったより難しい......
結局、この問題集は途中で挫折することになるのですが、今なら失敗の原因がよくわかります。この「1冊でマスター」や「1冊でOK」といった総合問題集ほど、じつは難易度が高いのです!
1冊で文法もリスニングもリーディングもカバーしている総合問題集は、あらゆる要素を盛り込んでいます。しかし、ページ数には限りがありますから、解説や解答の説明は最小限に抑えられているのです。しかも、数を絞り込んだ演習問題は、意外と難しいことが多く、初心者には不親切なつくりになっています。
解説書としては不十分で、問題集としては演習量が足りない。総合問題集はどちらかと言えば模試に近く、本番前のおさらいに向いているわけです。簡単そうに見えてじつは難しいので、初心者の方は最初に手を出さないほうが得策でしょう。