甚大な被害を出した大型ハリケーン「ハービー」が米国経済に与える影響が懸念されるなか、109円台前半で推移していたドル円相場はジリジリと値を下げた。そこへ、2017年8月29日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことで「円買い」の動きが強まると108円台前半まで急落した。
8月の米国雇用統計(9月1日発表)では、雇用者数、失業率、平均時給上昇率のいずれも低調で、米国の金利低下とともに109.56円まで急落するなど、乱高下した。3日には北朝鮮が核実験を実施し、地政学リスクが再度高まりを見せている。荒れ模様の相場に、早稲田、明治、慶応はどう対応したのか――。
ハリケーンに北朝鮮の「核」...... 読み定まらず(早稲田)
9月1日(金)
8月31日に「買い」で持った200ドルが、深夜に逆指値で約定した。日足を振り返ると深夜には陰線(チャート分析のローソク足の値動きで、終値が始値よりも低い状態をいう)に変わっていたようだ。逆指値の設定が厳しすぎたためか。また、加えてトレンドの転換点ではなかったようでもある。
1ドル110,198円で200ドル売った。
9674円が9603円に減った。
9月4日(月)
3日の北朝鮮の核実験によって、ドル円相場が一時下落した。日経平均株価も下落するなど、マーケットは下降トレンドとなった。しかし、その時間帯に取引ができなかったため、もったいなかったと後悔している。今日のように相場が1日のうちに大きく動きそうなときは、短時間のうちに強いトレンドが生まれることが予想されるためスキャルピングで取引するのもいいかなと感じた。
取引は控えた。
9月5日(火)
北朝鮮の核実験で、国際的な緊張感が再燃した。今日に至ってはドル円相場が大きく下落。2、3日前まで上昇トレンドへ移り変わるのではないかと予想していたが、その可能性はなくなったようだ。さらなる下降トレンドが続くのであろうか。先行きがわからなくなってきたこともあり、取引は見送った。
9月6日(水)
この日は前日の日足における大陰線(「売り」のシグナル)を受けて、ドル円相場は反発して値を上げている。下げ過ぎた相場が調整されていると読んだ。したがって、大きな値動きにまでは至らずレンジ相場であった。
取引は見送った。
9月7日(木)
この日はドル円相場が大きく下落した。リスク回避姿勢が引き続き、円が買われ続けている。日足における今のところの最安値は108.052円であり、今年の最安値である4月17日の108.136円が近づいてきている。
9日は北朝鮮の建国記念日であることから、何らかの挑発行為がされてもおかしくはない。安全資産である円が買われた場合、年初来の最安値を割り込み大きな下降トレンドが形成されるかもしれない。
9日以降のドル円相場は大きく動く可能性がある。
取引は見送った。
前週からの損益 マイナス71円
9月7日現在 9603円
余裕?「じっくり構える取引もいいかも」(明治)
9月1日(金)
この日は21時半に、米国で雇用統計が発表された。自分は雇用統計の結果が速報よりもいいか悪いかがまったく予想できなかったので、結果発表後、値が大きく動いた後の反動狙いでポジションを取ることにした。
雇用統計の結果としては予想値よりもはるかに悪かったので円高に大きく動いたため、値が下がりきったところで「買い」を入れた。その後、10分間何度もスキャルピングを繰り返した。ただ、何度も取引せずに、15分間程度ずっとポジションを持っておけば、もっと利益が出ていたはずなのでもったいなかった。
150円のプラス
9月4日(月)
14時ごろにトレンドが形成されていたので「買い」を入れた。15時ごろ、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射準備かという報道が出て、一気に円高に振れた。しかし、また戻るだろうと思い、損切りをせずにポジションを保ったままにした。むしろ資金がもう少しあったらナンピン買いをしたかった。
109.824円で買いを入れた。
9月5日(火)
この日もまだポジションを保有したままで、値が戻るのを待った。この日の9時ごろに10分間ほど利食いできる値まで戻っていたが、その時間帯はアルバイトをしていたため相場をまったく見られなかった。残念ながら、決済のタイミングを逃してしまった。
9月6日(水)
この日以降、円安に振れるようなニュースはなく、むしろ円高要素の北朝鮮関連のニュースばかりで相場が戻らずにポジションを決済せずにいた。
前週からの損益 150円のプラス
9月7日現在 1万3130円
注目の経済指標の発表目白押しも、取引時間確保できず(慶応)
9月4日(月)
今週は火曜日にオーストラリア(豪州)の政策金利、水曜に豪州の四半期国内総生産(GDP)とカナダの政策金利、石油在庫統計。7日(木)にはEU四半期国内総生産(GDP)、政策金利、8日(金)には日本の政策金利発表などが予定されており、注目の指標発表が目白押し。ただ、月曜日に限ってはとくに重要な発表はなく、結局この日は取引を控えた。
9月5日(火)
13時30分(日本時間)発表の豪州の政策金利発表で、短時間に一方向に動く相場を形成しており、ここでトレードしていれば利益となる可能性が高かったが、あいにく時間を確保することができなかった。合宿免許の卒業検定を明日に控え、その後に2日かけて東京に帰る予定のため、しばらくトレードできそうにない。この日は取引を見送った。
9月6日(水)
カナダの政策金利の発表と米国の非製造業景況指数、石油在庫統計が、この日の注目の指標発表だったが、いずれも23時以降の発表。明日(7日)は東京に帰るため朝が早く、その時間まで起きてトレードするのは断念した。
結局、この日は取引を見送った。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
9月7日現在 1万145円