にっこり笑う彼が目に浮かぶ 誕生日プレゼントは「現金」がロマンチックだ!

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

現金こそ、究極の「モノ」である

   「現金をプレゼントするなんて味気ないし、ロマンチックじゃないし」というご意見もあると思う。が、ちょっと考えてみてほしい。服やカバン、アクセサリーなどのモノと違って、現金はどんなモノとでも交換できる。この世の中で、もっとも多くのモノと交換できる無限の可能性を秘めた「モノ」が、現金なのである。

   現金こそ、究極の「モノ」といえよう。屁理屈だろうか。

   そうだ! かの有名な経済学者、マルクスも「貨幣の物神性」として語っていたではないか。ただの紙切れや銅の塊でしかない貨幣が、人間によって「すべてのモノと交換できる」とされたがゆえに、紙切れ自体の価値を超えて、全能の神のごとく崇拝されるのが資本主義社会だ。

   そこで生きる我々ならば、愛する人に、最も「交換価値」の高い貨幣をプレゼントするのは別におかしいことではない。すべてのモノと交換可能という、無限の可能性を秘めたプレゼント。なんてロマンチックなんだろう。

   というわけで今年も、ヒモさんの誕生日には現金をあげることにした。31歳、おめでとう、ヒモさん。(北条かや)

北条かや
北条かや(ほうじょう・かや)
1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。近著『インターネットで死ぬということ』ほか、『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』などがある。
【Twitter】@kaya_hojo
【ブログ】コスプレで女やってますけど
姉妹サイト