「仕事に強いストレスを感じている」労働者が59.5%にのぼることが、厚生労働省が2017年9月7日に発表した「2016年 労働安全衛生調査」でわかった。前回調査(2015年)の55.7%から微増した。
労働者のストレスの原因のひとつには、人手不足による1人あたりの業務負荷が高まっていることが考えられる。
受動喫煙への悩みも
ストレスの原因は、「仕事の質・量」が53.%と最も多かった。「仕事の失敗、責任の発生など」が38.5%、セクハラ・パワハラを含む「対人関係」が30.5%と続く。
その一方で、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は56.6%と、2015年の調査から3.1ポイント減少した。労働者50人以上の事業所では8割を超えていたが、30~49人は62.5%、10~29人は48.3%と、規模の小さな事業所ほど実施率が低かった。
メンタルヘルス対策を実施している事業所のうち、調査票などを用いてストレスチェックを行った事業所は62.3%だった。
また、受動喫煙の実態について調査したところ、職場での受動喫煙がある労働者が34.7%で、そのうち37.1%が不快に感じることや体調が悪くなることがあると答えた。
なお、調査は2016年10月末時点。無作為に抽出した約1万4000事業所と約1万8000人の労働者が対象。9564の事業所と労働者1万109人から回答を得た。