「預金から投資へ」の大号令のもと、政府が「投資」を積極的に推し進めるようになって久しい。少額投資非課税制度(NISA)の導入などで、ジワジワとすそ野が広がってきていることは間違いないが、そうは言ってもなかなか踏み切れない人もいるだろう。
株式や投資信託、外国為替証拠金(FX)取引、金や不動産...... 何からはじめればいいのか、どうすればいいのかよくわからないなど、ハードルは低くない。しかし、そんな人でも気軽にはじめられそうな投資サービス、「トラノコ」が話題になっている。
おつりやポイントで「投資」 「トラノコ」口座にチャリ~ン・・・
フィンテックベンチャーのTORANOTECが提供する「トラノコ」は、2017年6月7日にリリース。現金ではなくクレジットカードや電子マネーの買い物で生じた端数を、「おつり」として自動的に投資にあてるサービスだ。
「トラノコおつり捕捉サービス」に、使っているクレジットカードなどを登録。買い物のたびに「おつりデータ」が更新されるので、投資するか、しないかを選択する。
おつりの額を、あらかじめ3段階に設定。たとえば320円の買い物をしたとき、おつりの設定が「100円単位」なら、「400円」の支払いに対するおつりの80円が投資にまわる。「500円単位」なら180円、「1000円単位」なら680円が投資にまわる計算。月々の投資額には上限(5000円から10万円まで)を設定できるので、生活費に食い込む心配もなさそうだ。
コツコツ貯めたおつりの総額は月に一度、自分の銀行口座から、TORANOTEC投信投資顧問の「トラノコ」の専用口座に引き落とされ、投資にまわったおつりの運用はプロが行う。
利用者は、安定重視の「小トラ」、バランス重視の「中トラ」、リターン重視の「大トラ」からファンドを選べる。いずれのファンドも世界中の株式、債券、不動産などに幅広く投資できるよう組み立てられている。
利用するには月額利用料の300円(税込)、運用報酬としてトラノコに預ける純資産額の年0.3%(税別)や監査費用、出金は1件につき手数料300円(税込)がかかる仕組み。
さらに、新たに「ポイントで投資」機能の追加を、2017年9月6日に発表。リアルワールド社が提供するポイント交換サービス「Point Exchange」のポイントをトラノコのサービス内で現金化して、通常の「おつり投資」に追加して投資できる仕組みを整えた。
2017年10月中旬をめどに、サービス提供を開始。最低投資金額5円以上、1円刻みの投資ができるトラノコならではのサービスだ。