静岡県の、しずおか信用金庫(静岡市)と焼津信用金庫(焼津市)、浜松信用金庫(浜松市)と磐田信用金庫(磐田市)が、それぞれ2019年2月をめどに対等合併すると、17年9月1日に発表した。
人口減少や日本銀行のマイナス金利政策などで、信用金庫の収益環境が厳しさを増すなか、合併によって経営基盤を強化する。
マイナス金利で利息収入減
少子高齢化などに伴い、地域の人口減少や地元の中小企業の廃業などが相次ぎ、取引先の減少に苦しむ信金。そこに追い討ちをかけるように、2016年2月から日本銀行によるマイナス金利政策がスタートしたことで、利息収入の減少が続いている。
なかでも、静岡県内は現在、4行の地方銀行と12の信用金庫がある「金融激戦区」。信金同士だけでなく、地銀との間でも競争が激化するなか、「しずおか‐焼津」「浜松‐磐田」の4信金は、将来のさらなる収益悪化に備えた合併で経営基盤の強化を図る考えだ。
浜松信金の2017年3月末の預金量は1兆6063億円で県内トップ。磐田信金は7018億円で同4位。合併すると、全国11位の規模になる。合併後の名称は「浜松磐田信用金庫」。
一方、しずおか信金の預金量は8459億円で同2位、焼津信金は5862億円で同6位。存続信金はしずおか信用金庫だが、名称は協議のうえ決定するとしている。