最近、簡単なはずの漢字が書けなくて愕然としたことはありませんか? でも、たとえ漢字が書けなくても、テレビでそのことばを聞いたり、新聞で読む時は問題なかったりしますよね?
安心して下さい! TOEIC L&Rは、そんな「簡単な漢字が書けなくなってしまった」中年の味方です。私の場合のキーアイテムは、なんと「iPod」でした!
秘策その6 英単語はスペルよりも「音」を重視せよ
私にとって、TOEIC L&Rの学習はiPodなしには語れません。今回は、iPodを使いこなして効率よく英単語を覚えるワザをお伝えします。
その前に、TOEICにとって「単語の発音を聞き取る」ことがいかに大切か、その理由を見てみましょう。
(1)TOEICは全問マークシート。単語は一語も書かされない。
(2)リスニング問題が全体の半分を占める。
(3)リスニング問題は単語を聞きとれないと正解できない。
(4)リーディングは単語を読めればいい。
(5)スペルを問う文法問題は出題されない。
このように、TOEICの配点の半分はリスニングです。他の英語資格試験と比較してリスニング問題が占める割合は大きく、リスニング重視の試験といえます。当たり前ですが、リスニングは単語のスペルが書けても発音が聞きとれなければ正解できません。
どんなに難しいスペルが書けても発音が聞きとれなければダメ。逆をいえば、スペルが書けなくても発音が聞きとれれば正解できます。
リーディングでもスペルは重要ポイントではありません。漢字と同じように、英単語も「書けなくても読める」ことがあります。視覚で覚えているからです。TOEICではスペルを問う文法問題は出題されませんから、単語に関してはズバリ「スペルより音」。単語を覚える時は、必ず「発音」を聞きながら覚えるようにしましょう。
秘策その7 英単語は「iPod」で覚える
私は、iPodをフル活用しています。
以前ご紹介をした「新TOEIC Test 出る単特急金のフレーズ(TEX加藤著 朝日新聞出版)」の音声をiPodにダウンロードして、スキマ時間を見つけては聞くようにしています。
具体的には、テキストを開いて、単語を目で追いながら音声を聞きます。音声を聞いた後、即座に復唱するシャドーイングをすることもあります。
とにかく、単語を見る(目)、聞く(耳)、復唱する(口)を繰り返して覚えていきます。スペルは書きません。書いて覚えるのではなく、「目」と「耳」(たまに口)で単語を覚える方法です。何度聞いてもどうしても覚えられない時だけ、スペルを書いて覚えるようにしています。
最近は、CD付属タイプではなく、手軽な音声ダウンロードタイプの本が増えました。比較的安く購入できるので、私はもっぱらダウンロード派です。
iPodのよさは、いつでもどこでも手軽に音声を聞けることです。自宅ではもちろん、通勤途中でも音声を聞きながら単語を覚えられます。さすがに電車の中で単語のスペルを書くことは無理でも、本を開いてiPodを聞くことはできるからです。
もちろん、iPod以外の携帯音楽プレーヤーでもスマートフォンに音声データをダウンロードでもOK。ご自分にあったアイテムを選んでください。
私は、とにかくスキマ時間を見つけては、1日に1回必ず英単語を音声で聞くようにしています。1回あたりはわずか5分か10分でも、積み重なれば大きな成果。1週間でまとまった時間を単語の学習にあてることができます。スキマ時間の威力をあなどってはいけません!
単語を覚える時のコツは、例文を一緒に覚えることです。TOEICに特化した単語集は、本番の出題傾向を徹底的に分析した「出る例文」を掲載しています。本番で似たような文章に出会うことが多いので、役立ちます。単語は必ず、例文と一緒に「音」と「目」で覚えるようにしましょう。
ちなみに、単語を「見て」「聞いて」覚えると、リスニングはもちろん、リーディングのスコアもアップします。英文を読むスピードが早くなるからです。
「目」と「耳」をフル稼働して覚える単語学習法は、リスニングとリーディングのスコアアップに直結する一石二鳥の攻略法です。ぜひ、試してみてください。(井津川倫子)
今週のニュースな英語 ~ ベッカムとネイマール、歴史に残るプレーヤーは? ~
先日、史上最高金額の移籍金である2億ポンド(約289億円)で、サッカーブラジル代表のネイマール選手がフランスのパリ・サンジェルマン(PSG)に移籍しました。
ネイマール選手は、2016年バルセロナとの契約を延長したにもかかわらずフランスへ移籍したため、サポーターは怒り心頭。ネイマール選手の移籍金は、これまでの最高金額の2倍以上というから驚きです。
さて、移籍を表す単語は「transfer」です。移籍金は「transfer fee」。 「transfer」は「転勤」という意味もあり、TOEICでもよく見かける単語です。
サッカーはいわずと知れた巨大グローバルビジネス。世界中のビッグクラブが、人気選手の獲得に熱い戦いを繰り広げています。
ちなみに、元英国代表のデイビッド・ベッカム氏は、母国・英国のほか、スペイン、米国、イタリア、フランスの計5か国のチームでプレーしました。一つのチームで5年以上の契約には応じなかったといわれています。移籍金が背景にあることは間違いないでしょう。