カジュアル衣料の「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングやインターネット大手の楽天など、企業のグローバル化に伴い「英語」を社内公用語に採用する企業が増える傾向にある。社内公用語とまではいかなくとも、英語の必要性を感じている人は多いはずだ。
とはいえ、仕事で英語が必要な場面はさまざま。ビジネス英会話やプレゼンテーション、電話やメールのやり取りなど、必要な英語のレベルも変わってくる。いったいどんな英語力を磨いておけばいいのか気になるところだ。
英語の「出番」、会話よりも書くこと
英語を使う人材の求人を取り扱う人材紹介会社のロバート・ウォルターズ・ジャパンが、日本語と英語の2つの言語と専門分野でのスキル・知識を持って働くバイリンガル212人に、「仕事で英語を使う場面は?」(調査は2017年7月31日?8月4日実施)と聞いたところ、1位は「メール」の87.7%だった。
次いで「資料作成」の75.5%。「電話・電話会議」が75%、「会議」は67.9%、「交渉・説得」50%、「プレゼンテーション・スピーチ」49.1%と続いた。
「接客・接待」は47.6%、「海外勤務(赴任・出張)」も33%あった。「その他」は8%。
バイリンガルが仕事で英語の必要性を感じるのは「メール」。ちょっと意外なようだが、「ビジネス英会話」よりも、メールや資料作成といった英作文の出番が多いことがうかがえる。裏を返せば、それだけ日常業務に英語が溶け込んでいることのあらわれなのかもしれない。
また、「英語対応で最も『得意』な場面は?」との質問には「メール」が34%でトップ。「資料作成」が13.1%、「プレゼン・スピーチ」は12.6%、「接待・接客」11.2%、「交渉・説得」9.7%、「会議」と「電話・電話会議」が7.8%、「海外勤務(赴任・出張)」3.9%と続いた。
その半面、「英語対応で最も『難しい・苦手』な場面は?」との問いには、「交渉・説得」35.6%が最多。次いで「電話・電話会議」が29.8%、「プレゼン・スピーチ」は16.3%と続く。「接待・接客」は7.2%、「会議」が4.3%。「資料作成」が3.8%、「メール」1.9%、「海外勤務(赴任・出張)」1%となっており、英語が話せるバイリンガルでも、環境や文化の違うビジネスパートナーの心を動かしたり説得を試みたり、さらにはビジネスを取り決めたりしていくのは難しいようだ。