TOEIC L&Rの試験対策は、中学校で習った英文法をしっかりと復習することから始めます。
意外かもしれませんが、TOEICでは中学レベルの知識で正解できる問題がたくさん出題されます。ポイントは、出題パターンを知ること。要領よく「試験に出る問題」だけを学習していきましょう。
秘策その4 中学英文法は「品詞」の位置がカギ
TOEICでは、品詞に関する文法問題が多く出題されます。品詞とは、名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、接続詞、間投詞、前置詞の8つです。
品詞は、使い方のルールがハッキリしています。TOEICでは、とくに「前置詞の後は名詞」など、位置に関するルールが役に立ちます。
TOEICの文法問題は、リーディングセクション(パート5~7)で出題されます。4つの選択肢から選ぶ択一方式で、とりわけ、名詞、動詞、形容詞、副詞の4つの単語から正解を選ぶ問題がよく出題されます。
たとえば、こんな問題です。選択肢の中から、( )に入る単語を一つ選びます。
(例)Mr. Tanaka's performance was considered to be a major ( ).
(A)success (B)succeed (C)successful (D)succesfully
正解(A)のsuccess
「田中氏の業績は、大きな成功とみなされた」
空欄の前の単語「major」が形容詞ですから、「名詞の前は形容詞」というルールを知っていれば正解できます。
選択肢の中から名詞を選べばいいわけです。
このように、中学で習った「品詞の位置に関するルール」を当てはめるだけで、正解できるパターンがよく出題されます。次のような基本ルールを意識して文法を復習すると、要領よく正解のパターンをマスターすることができます。
【TOEICに役立つ中学英文法ルール】
・動詞の前には副詞(be動詞の場合は、後ろに副詞)
・形容詞の前は副詞
・前置詞の後は名詞
・名詞の前は形容詞
先日、書店でとても使いやすそうな本を見つけました。「覚えやすい順番で【7日間】学び直し中学英語」(岡田順子著、すばる舎)です。TOEICに特化した本ではありませんが、中学英文法を基本から復習したい方にオススメです。「7日間で学び直しできる」というタイトルも魅力的です。
秘策その5 TOEIC文法は( )の前後に注目せよ
TOEICの文法問題は「ルール」重視です。単語の意味がわからなくても、「ルール」がわかれば正解できることがあります。とくに、空所の前後にヒントが隠れています。問題を見たら、真っ先に空所の前後の単語に注目するクセをつけましょう。
(例)The government ( ) to cut the budget over the next few years.
(A)can (B)should (C)will (D)would like
正解は(D)のwould like
「政府は今後数年間で予算をカットしたい」
4つの選択肢のうち、後ろに to がくるのは(D)だけです。(A)(B)(C)はすべて後ろに動詞の原形がきます。budget(予算)という英単語を知らなくても、「ルール」を知っていれば正解できる問題です。
このように、試験に出るパターンから逆算すると、ムダなく学習することができます。出題される問題を集中的に、出ないものには一切エネルギーを使わない。TOEICは「出る問題」と「出ない問題」がハッキリしていますから、思い切ってメリハリをつけることが成功への近道です。(井津川倫子)
今週のニュースな英語
~ 全米が熱狂した「一生に一度」のビッグイベントとは? ~
太陽が月と重なり、完全に隠れる皆既日食が、99年ぶりに北米大陸を横断する形で観測されました。1世紀ぶりの天体ショーに、全米が熱狂。今回は多くの地域で天候に恵まれたこともあり、その様子を主要メディアがこぞって中継しました。
メディアは、
This is a once‐in‐a‐lifetime event
(一生に一度のイベントだ)
と、表現しました。
人生100歳時代とはいえ、多くの人にとってはまさに「once‐in‐a‐lifetime」。一生に一度体験できるかどうか、の貴重な体験です。
ホワイトハウスでも、トランプ大統領が息子のバロン君らと一緒に、つかの間の天体ショーを楽しんだと伝えられています。