マイホームの値段に頭がクラクラ 同窓会で感じた「独身の特権」

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   お盆休みに、中学・高校時代の旧友と集まった。全員が既婚、子持ちの「女子」である。独身は私ひとり(といってもバツイチだが)。皆がそれなりの結婚生活を経験しているので、いろんな本音が飛び交った。

   なかでも、「お金」に関する話題は盛り上がる。やっぱり、他人の懐事情は気になるのだ。

  • 夢のマイホームは自分のためじゃないの?
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いいなぁ、給料と信用でローンが組める「安定」

   30歳ともなれば、わが地元、石川県で結婚生活を営む家庭はだいたい、一軒家を建てることになる。あんなに楽しくバカをやっていた同級生女子たちが、「○○市は人気で土地の値段が高騰しているから、土地だけで1000万円もする」とか、「□□ちゃんは親の援助がなかったから、ローンが大変らしい」などと情報を交換し合うのを見て、私はひたすら感服した。

   ひとり身の私が扱うお金の額なんて、せいぜい「今月はスマホ代が1万円もかかったなぁ」とか、「A社の原稿料は2万円かぁ、このご時世、まだいい方だな」とか、その程度である。

   投資だの、株だのもやっていないから、何百万というお金を扱うことはない。それが同級生たちときたら、「土地だけで1000万」だの「3000万のローンが何十年」だの、そんな話ばかりしている。

   文字どおりケタ違いの生活設計に、めまいがした。こういうのを「大人」というのだろう。1人でフラフラしている私とは大違いだ。

   彼女たちは専業主婦(もしくはパート主婦)だが、夫が正社員なので、そのお給料と信用でローンが組める。いいなぁ...... 絵に描いたような「安定」じゃないか。なかには愚痴っぽく、「子どもがもう1人ほしいけど、お金がないから無理だよ」と言う友人もいたが、そんな愚痴さえ、子どものいない私にはまぶしい。

北条かや
北条かや(ほうじょう・かや)
1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。近著『インターネットで死ぬということ』ほか、『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』などがある。
【Twitter】@kaya_hojo
【ブログ】コスプレで女やってますけど
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