3か月後のTOEIC L&R受験を決意したら、受験日から逆算して学習計画を立てます。
ポイントは、受験当日に実力をピークに合わせる「ピーキング」です。1か月単位で、基礎から実戦へと少しずつ負荷をかける作戦で、ゴールに向けて確実に実力を上げていきましょう。
秘策 その2 「ピーキング」で本番に実力を発揮する
まずはスケジュール帳を開いて、3か月後の受験日(今回は2017年11月19日)に○印をつけてください。ここがゴールです。
次に、ゴールから逆算して、1か月単位で「準備」「基礎」「実戦」期間に区分けします。本番に実力をピークに合わせる「ピーキング」を実戦するためには、徐々に運動量(勉強量)を増やす方法が確実です。
身体を慣らすことから始めて、実戦トレーニングを経て直前の「ラストスパート」で一気に本番モードに突入する方法です。
一方、最も避けるべきはスタートダッシュにエネルギーを費やして、その後に失速するパターンです。どんなに頑張っても、せっかくの本番でヘロヘロになっていては意味がありません。最高のコンディションで本番当日を迎えられるよう、スケジュールには細心の注意を払いましょう。
初めて受験する方は、下記のスケジュールを参考にしてください。ちなみに、私は受験のたびに同じパターンを繰り返しています。文法の復習と単語で身体を慣らした後に、リスニングと読解の実戦演習に進み、公式問題集で総仕上げをする、というパターンです。
【準備期=身体慣らし】
時 期:1か月目
やること:文法の復習、単語の演習に着手
【基礎トレーニング期】
時 期:2か月目
やること:文法・リスニング・読解の予想問題集、単語の演習を続ける
【実戦トレーニング期】
時 期:3か月目
やること:公式問題集を中心に予想問題を解く、単語の演習は最後まで続ける
秘策 その3 中学文法とTOEIC単語の参考書を最初に買う
予想問題にチャレンジする前には、準備運動が必要です。それを飛ばして「試合」に臨んでも実力は発揮できません。
TOEIC受験の準備運動は、文法と単語です。
文法と単語は、ピラミッドの「土台」にあたります。リスニングも読解も、文法の基礎知識と最低限の頻出単語を知らないと太刀打ちできません。ただし、あくまでも「準備運動」と割り切って、時間をかけないことがポイントです。
文法と単語だけではスコアは取れませんから。
文法も単語も、必ずTOEICの専門参考書(問題集)を選んでください。意外に思われるかもしれませんが、TOEICは総合的な英語力を試す試験ではありません。ビジネスに関連する英語の「聞く力」と「読む力」だけを測ります。
内容に特徴があるので、本番に近い実戦問題を解きながら、少しずつ実力を鍛える作戦が最も効率的です。
まず、体系的にTOEICに出る文法を解説している本を1冊購入しましょう。できるだけ薄くて、問題数が少なくて、解説が充実しているものがベスト。「TOEICに出る文法」に特化して、品詞、不定詞・動名詞、仮定法などをひと通り学べるものがいいでしょう。
初めて受験する方やスコアに伸び悩んでいる方は、中学文法を復習することをオススメします。中学で習った文法をキチンとマスターしておくと、今後の実戦演習がグンとラクになります。
「新形式問題対応 TOEIC(R)テスト 中学英文法で600点!」(小石 裕子著、アルク社)のような参考書(問題集)で、土台を築いておきましょう。
単語は、TOEICの頻出単語集に限ります。間違っても、一般的な会話単語集やビジネス単語集を選んではいけません。TOEICに使われる単語は傾向がハッキリしています。しかも、コロコロと(失礼!)傾向が変わります。最新の傾向を反映しているものを選んでください。
単語は、「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ」(TEX加藤著、朝日新聞出版社)が最高の1冊。誰もが知っているTOEIC学習の超ベストセラーです。厳選された1000語が掲載されていますが、すべて覚える必要はありません。初めて受験する方は、最初の400語を確実に覚えることを心がけてください。
1か月目の「準備期」に、文法と単語の基本をしっかりとモノにして、頑丈な「土台」をつくることが大切です。この時期はあせらずにじっくりと、基本と向き合ってください。
今週のニュースな英語
~ 世界中の人がリツイートしたオバマ氏のつぶやきは? ~
米国南部のバージニア州で、白人至上主義者らと反対派とが激しく衝突し、死者が出るといういたましい事件が起きました。
バラク・オバマ前米大統領はこの日、約3週間ぶりにツイッターを更新。南アフリカの故ネルソン・マンデラ元大統領の発言を引用したコメントが瞬く間に世界中を駆け抜けました。
No one is born hating another person because of the color of his skin or his background or his religion.
(肌の色や出自や信仰の違う他人を、憎むように生まれついた人間などいない)
オバマ氏のツイッターはなんと、9300万人のフォロワー数を誇っています(トランプ米大統領のフォロワー数は3500万人)。最近は高額の講演料が話題になっていますが、現役を退いてもその影響力に陰りはなさそうです。