まずはタイプを見極めよう! 困った上司とのつき合い方(江上剛)

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上司はなついてくれる部下が一番かわいい

   (3)は一番問題ですね。こういうタイプは、あなたを育てようとしているか、潰そうとしているかどちらかです。

   育てようという場合は、あなたを追い込むことで、一人前にしようとしているんですね。自分で考えさせる訓練をしようとしている。

これにはあなたは応えねばなりません。

   書類を持ち帰って、考えに考えて、それでも何も見直す個所がわからなければ、素直に上司に頭を下げ「見直しましたが、わかりません」と言うんでしょうね。

   じつは、この素直さこそが大事で、コミュニケーションの重要な要素です。素直に謝罪し、上司の懐に飛び込めば、上司も「それなら具体的に説明しようか」となります。

   自分になついてくれる部下のことは、上司は一番かわいいのです。上司は仕事ができる部下を頼りにはしますが、ちっとも可愛いとは思っていないです。

   それよりも「ゴロニャン」と、猫なで声で頭を撫でてくださいと言わんばかりに近づいてくる部下が可愛いのです。

   私は、「ゴロニャン」ができませんでしたね。へたくそでした。ですから、上司には可愛がられませんでした。それはとても残念でしたね。可愛がられればコミュニケーションは円滑になるんですが、私はいつも喧嘩腰だったのでダメでした。だから仕事では、文句を言わせないぞって、頑張っていましたけどね。

   あなたの上司が(1)(2)(3)のどれに当たるかわかりませんが、仕え甲斐のある上司なら「ゴロニャン」が一番効果的なコミュニケーションです。(江上剛)

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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