厚生労働省が2017年8月4日に発表した6月の毎月勤労統計調査(速報値)によると、労働者1人当たり平均の現金給与総額(パート労働者を含む)は、名目賃金ベースで前年同月と比べて0.4%減の42万9686円だった。
減少は16年5月以来、13か月ぶりとなった。
「基調として増加傾向にある」
一方、名目賃金の現金給与総額の伸びから物価変動の影響を差し引いた実質賃金指数は、前年同月比0.8%減と3か月ぶりのマイナスになった。
現金給与総額のうち、基本給や残業代など、「きまって支給する給与」は0.4%増の26万1583円だったが、夏のボーナスなど「特別に支払われた給与」は1.5%減の16万8103円となり、給与総額全体を押し下げた。
8月4日のJ‐CASTニュースの取材に、厚生労働省は「基調として増加傾向にあるが、今回は特別給与の減少が響き名目賃金で13か月ぶりに減少した」と説明。夏のボーナスなどが減ったことに対しては、「企業業績が鈍化した可能性が考えられる」と述べた。