SGホールディングスグループの佐川急便は、集配コストが増加したことなどを受けて、飛脚宅配便や飛脚ラージサイズ宅配便などの運賃を引き上げると、2017年7月26日に発表した。11月21日から実施する。
インターネット通販の急成長などで荷物の取扱量が増大したことや人手不足などから、サービスを維持、向上するためには値上げが不可欠と判断した。
人手不足、荷物受け取りの多様化でコストアップ
宅配運賃の値上げは、飛脚宅配便や飛脚ラージサイズ宅配便、飛脚特定信書便などが対象。たとえば飛脚宅配便を、関東から関西に100サイズ(3辺の合計が100センチまで、重さが10キログラムまで)で配送する際の運賃は、現行の1300円から1360円に値上げされる。
140サイズ(同140センチ、20キログラムまで)では現行の1550円が1780円に、160サイズ(同160センチ、30キログラムまで)は1800円から1980円に引き上げられる。
飛脚ラージサイズ宅配便は、最大33.3%(平均値上げ率17.8%)値上げする。
このほか、スキー用具の適用サイズや飛脚国際宅配便の受託時の容積重量算出基準を変更なども実施。大型家具家電設置輸送時の設置料金は700~2200円、クール便運賃は100~350円の値上げ。代引きサービス「e‐コレクト」も、手数料を改定する。
佐川急便は運賃値上げに踏み切った理由を、人件費や車両の増加に伴う集配コスト増加や、コンビニエンスストアや宅配ロッカーなどの荷物の受け取り方法の多様化への対応、輸送品質の維持向上に伴う投資コストの増加をあげている。