もう最悪、人手不足に会社は応援ナシ! 「助けてください」(江上剛)

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あなたの能力が原因ではない

   こういう実態を会社本部に認識させるのには、管理職ユニオンなどと一緒に、会社に業務改善を訴えるのが一番いいのでしょう。

   そこまでいかなくても、まずは仲間を募ることでしょうね。あなたは一人で会社と闘っても潰されるだけです。労働組合をつくれというわけではありませんが、やはり一人より、二人と仲間がいたほうがいいに決まっています。

   人手不足で、今は労働者の立場のほうが強いことがわかっているのに、給料も上がらず、職場環境も改善されないのは、昔より労働者のまとまりがなく、分断されているからだと思います。

   では、なぜ労働者の分断が進んでいるのか――。これは専門家の研究に寄らねばならないでしょうが、貧しさが支配していた時代と、ある程度豊かになって、その豊かさになんとなく安住している時代との違いなのかもしれません。

   いずれにしても、あなたの抱えている問題は、構造的なもので、あなたの能力に原因するのではありません。

   一人で抱え込まないようにしてください。(江上剛)

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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