コンビニエンスストア最大手のセブン‐イレブン・ジャパンが「下請けいじめ」で、公正取引委員会から是正勧告を受けた。
公取委は、同社が弁当やおにぎり、サンドイッチなどの食品や、「セブンプレミアム」などのプライベートブランド(PB)商品を製造する下請け業者から、「商品案内作成代」「新店協賛金」を受け取っていたことが、支払代金を不当に減額する行為に当たると判断。2017年7月21日、下請法違反(下請代金の減額の禁止)で是正勧告を発した。
76業者、総額約2億2750万円
公取委の是正勧告を受けて、セブン‐イレブン・ジャパンは7月21日、「今回の勧告を真摯に受けとめ、内容を役員、従業員に周知徹底するとともに、下請法遵守に関する社内研修を実施するなどコンプライアンスの一層の強化と再発防止に努めます」とのコメントを発表。「加盟店オーナーや従業員、セブン‐イレブンを利用頂いているお客様に対して、ご心配とご迷惑をおかけしましたことを、心からお詫び申し上げます」と、謝罪した。
同社によると、公取委が下請代金の減額に当たると認定した金額は、2015年9月から16年8月の1 年間分で、76業者に対して総額約2億2750万円にのぼる。
「商品案内作成代」は、セブン‐イレブン・ジャパンから各店舗に配信する電子カタログの制作に当たる費用。「新店協賛金」は、新規出店や改装オープンする店舗のセールの値引き分に当たる費用で、それぞれ業者が負担していた。
すでに、2016年9月以降は下請け業者へのこうした請求は行っておらず、減額に当たるとされた金額は全額返還。18年2月期の業績に及ぼす影響もないという。 セブン‐イレブン・ジャパンは、全国に1万9422店舗を展開。売上高は4兆5156億円にのぼる(いずれも、2016年度)。