武田薬品、約71億円「申告漏れ」 国税局に再調査申し立て

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   製薬大手の武田薬品工業(大阪市中央区)が大阪国税局の税務調査を受け、約71億円の申告漏れがあると指摘された。

   これに対して、同社は2017年7月21日のJ-CASTニュースの取材に、「再調査の申し立てを行う」ことを明かした。

  • 武田薬品工業、国税局に再調査申し立てへ
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2006年の異議申し立てでは全額還付された

   武田薬品の広報担当者によると、大阪国税局は海外への所得移転を防ぐ「移転価格税制」に基づき、同社が2015年3月までの5年間、同業他社と比べて不当に安い取引価格でドイツの子会社に高血圧治療剤「カンデサルタン」を輸出した、と判断。国内で計上すべき利益をドイツに移した、と指摘されたという。

   武田薬品は過少申告加算税などを含む約28億円を追徴課税(更正処分)され、全額を納付した。ただ、同社は「本更正処分と当社の見解には相違がある」としている。

   広報担当者はJ-CASTニュースの取材に、「今後、国税当局に対して再調査の申し立て、租税条約に基づく日独の二国間相互協議の申し立てをすすめることで、本更正通知により生じている二重課税の解消を目指します」とコメント。「今後、二国間相互協議の場を含めた公正な手続きの中で、当社の主張が尊重された結論が得られるものと考えております」とも話した。

   武田薬品は2006年、抗潰瘍剤「プレバシド」の米合弁会社との取引をめぐり、大阪国税局から約1223億円の申告漏れがあると指摘され、約571億円の追徴課税を受けた。このときは、異議申し立ての結果、国税局が同社に約571億円全額を還付していた。

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