出光興産の新株発行、創業家が差し止めに動く

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   出光興産の公募増資をめぐり、出光昭介名誉会長ら創業者が東京地裁に新株発行の差し止めを求める仮処分を、2017年7月4日に申し立てた。出光興産が5日、発表した。

   同社は7月3日に開いた取締役会で、公募による普通株式 4800 万株の発行を決めていた。

  • 出光、創業者が新株発行を差し止めに動く
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創業家、「著しく不公正な方法による発行」と主張

   出光興産によると、創業家の申し立ての理由は「現経営者の支配権維持を主要な目的としてなされたものであり、著しく不公正な方法による発行である」としている。

   新株発行を実施した場合、昭和シェル石油との経営統合に反対している出光の創業家側が保有すると主張する3分の1超の議決権比率(33.92%)が、約26%に低下。創業家が保有する議決権比率を薄める狙いがあると、主張している。

   出光興産は昭和シェル石油との合併を目指しているが、大株主である創業者が「体質・社風が異なる昭和シェルとの統合は出光興産の創業以来の理念を損なう」などと強く反対。激しく対立している。

   両社は当初、17年4月1日付の合併を目指していたが、16年10月に無期限で延期を発表。しかし、17年5月9日には合併に先行して業務提携を進めることで合意するなど、出光興産側が着々と地ならしを進めているようすがうかがえる。

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