何年かぶりで、両親と旅行に来ている。場所は長野の上高地。宿泊場所はいろいろとあったものの、今までの家族旅行で1番高いのではないかと思われる、某高級ホテルだ。
父と母、そして娘の私で、素晴らしいおもてなしを堪能しているのだが、先ほど気づいてしまった。私がケチくさいのは、完全に「親譲り」ということに。
ホテルのアメニティを3人で使い回す
ホテルの部屋に入って、まずやることといえば、「風呂場付近におけるアメニティの確認」と、「ドリップコーヒーなど、無料飲料の充実度の検証」である。この2つが充実していると、一気に旅の満足度が上がった気になるから不思議だ。
今回泊まった上高地のホテルは、とにかくアメニティ類が豪華であった。ちょっとよさそうな瓶に入ったスキンケア化粧品が、男性用、女性用とそれぞれたっぷり用意されている。さらにはヘアケア、ボディケアグッズも豊富で、ビジネスホテルのそれとは比べものにならないほど素晴らしい...... と。
しかし、このような確認作業を真っ先に終わらせていたのは、私ではなく父であった。
部屋に入って、すぐに風呂場の確認作業へ向かった父は、「このボディソープとシャンプー、残りは父さんが持って帰るから、3人で1つしか開けないでおこう」と言い出したのである。
「そんなに持って帰ってどうするのか」と聞くと、「出張で安いビジネスホテルに泊まった時、このアメニティを使えるじゃないか」と言う。私とまったく同じ思考回路だ。久しぶりの家族旅行で、のっけから「蛙の子は蛙」。しかも、ホテルの歯ブラシについている「歯磨き粉」まで家族で1本を使い回し、残りを持って帰るというのだから、私をさらに上回るツワモノだ。