1年365日、サボるわけにいかない家事。ひとり暮らしならいざ知らず、夫婦や家族での生活ともなると、やらなくてはならない家事やその量も増え、煩雑になりがちになる。
ところが、脱ぎっぱなしの洋服、シンクに下げただけの食器、いっぱいになったままのゴミ箱...... これらの片づけも「家事」といえば「家事」だと思うのだが、それを認識しているかどうかは夫婦間で差があるようだ。
夫婦間の認識にズレ
20~40代で同居の子どもがいる共働き夫婦を対象に、大和ハウス工業が実施した「家事」に関する意識調査(2017年4月15~16日実施、回答者数は20~40代の男女、各年代100人ずつで合計600人)によると、「家事への参加率」「家事自体への意識の違い」などで、夫婦間のギャップが明らかになった
共働き夫婦に「家事の負担割合」について聞いたところ、妻の認識では「夫1割、妻9割」だと思う人が37.3%でトップ。次いで、「夫2割、妻8割」が22.3%、「夫3割、妻7割」が11.3%となり、妻の88.6%が「妻の家事負担が7割以上」と答えた。
しかし、夫の認識では1位が「夫3割、妻7割」の27.0%。「自分は家事をやっている」と思う夫が多く、夫婦間の認識にズレがあることがわかる。
その理由は、どうやら「名もなき家事」が存在しているからのようだ。
アンケート結果から、「夫が家事だと認識していない項目」をピックアップすると、「トイレットペーパーがなくなったときに買いに行く」「靴を磨く」「町内やマンションの会合に出席する」といった項目があがった。
また、「夫が家事だと認識しているものの妻任せ」にしていることは、「アイロン掛け」「クリーニングに出す、取りに行く」「手洗い場のタオルを取り替える」「ベッドや布団を整える」「調味料を補充する」「食事の前に食卓を拭く」などの項目があった。
夫から見れば、「こんなものは家事のうちに入らない」「家事とは認識しているが、手伝うまではいかない」作業を、妻が粛々とこなしている。そんな様子が浮かび上がってくる。