街角の景気実感を示す内閣府の「景気ウォッチャー調査」によると、2017年5月の現状判断DI(季節調整値)は、前月と比べて0.5ポイント上昇して48.6となった。6月8日の発表。2か月連続で改善した。
内閣府は基調判断を「持ち直しが続いている」とし、前月までの「持ち直しが続いているものの、引き続き一服感がみられる」から上方修正した。
家計動向、住宅関連で持ち直す
2017年5月の景気ウォッチャー調査を部門別にみると、家計動向は小売りと飲食で下落したものの、住宅関連DIが前月比1.2ポイント上昇したことから、前月と同水準だった。旅行のほかゴルフ場などのレジャー施設も好調だった。
企業動向では製造業・非製造業のいずれも上昇したことから、4月と比べて3.0ポイント上昇。景況感の分かれ目となる50を上回る、51.5ポイントとなった。輸出や公共工事の受注が好調だった。
また、2~3か月後の景気を聞いた先行き判断DI(季節調整値)は49.6となり、前月より0.8ポイント改善した。家計、企業、雇用ともにDIが上昇した。先行きについて、内閣府は「人手不足に対する懸念もある一方、引き続き受注や設備投資等への期待がみられる」としている。
景気ウオッチャー調査は、2017年5月25~31日に、飲食店経営者や小売店販売員ら約2000人に街角の景況感や見通しを聞いた。