財務省が2017年6月8日に発表した4月の国際収支状況(速報)によると、海外とのモノやサービス、配当金などの総合的な取引状況を示す「経常収支」は1兆9519億円の黒字だった。
前年同期と比べると黒字幅は1358億円拡大。34か月連続での黒字となった。
中国への輸出増加、所得収支もプラス
内訳をみると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は5536億円の黒字だった。中国向けの半導体製造装置や鉄鋼の輸出が伸びた。ただ、前年同月と比べると18.9%減少した。
また、海外との利子・配当のやり取りを示した所得収支は、海外子会社から受け取る配当金の増加が影響し、前年同月比5.9%増の1兆8480億円の黒字となった。
一方、前年同期に4114億円の赤字だったサービス収支は2947億円と赤字幅が縮小。訪日外国人観光客の増加に伴い、旅行収支は単月で過去最高となる1779億円を記録した。