「ありがとう」を見える形で示す ディズニーにみる「相互感謝」の精神

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基本にあるは「感謝」

   以前、地方都市で仕事をした際に、大変お世話になった料亭の若女将の立ち振る舞いにいたく感動したことがありました。こちらのその時々で異なるさまざまなわがままに、嫌な顔ひとつせず応えてくれたこと。事あるごとに、「ありがとうございます」の気持ちを私や会社や私がお連れしたお客様にまでも伝えてくれる、メッセージや心遣いの数々。なぜ一地方都市の飲食業で、ここまで優れたおもてなし対応ができるのかと不思議に思ったものでした。

   ある時、若女将にどこでそれだけのおもてなしを身につけられたのですか、と尋ねたことがありました。すると、「私は独身時代に東京ディズニーランドに勤務して、そこでサービスの基本を学ばせてもらいました」との答えがありました。

   ディズニーランドでは、そんなに素晴らしい社員教育がされているのか、と感心したものです。連載を読んで、やはりその根底には経営者である加賀見氏の思想が脈々と息づいていたのだなと、改めて思わされました。

   加賀見氏のマネジメント思想の基本にあるものは「感謝」です。特に「相互感謝」。その起点になる上からのごく自然な「感謝」の気持ちが、周囲を明るくし、楽しくし、やる気を出させている。

   そんなプラスの好循環が東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドを他にはない特異な組織に作り上げ、さらには園内のキャストやスタッフの心からのおもてなしという形になって現れているのだと、つくづく感じさせされるところです。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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