「日本人NO.1」目指し、いざインドへ 世界を知ると、世界に出たくなる!(後編)

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世界中にある「ナンバーワン」になれる場所

   私は海外で働きたいという人から、よく相談を受けます。

   新卒で海外に行きたいという人にもよく相談されるのですが、そういう人には新卒で海外行くことのデメリットをたたき込みます。それを聞いても海外に行きたい! と言う人はぜひ行ってほしいと考えています。

   自分が不利であると言うことを知っていて、それでも乗り越えてやるというパッションがあれば、何でも乗り越えられると思うからです。

   香港に留学した彼は、「新卒海外就職は、ビザの面でいろいろ大変でした。最初、ベトナムの会社に内定をいただいたのですが、渡航直前になって業績不振のため内定取消なんてこともありました。そして結局、インドの会社に就職することになりました。カンボジアに行った時はインドなんて、まったく考えていなかったのに...... 」と、話します。

   インドは、みなさんが想像しているほどではないにせよ、タフなところです。首都・ニューデリーは、気温は高いし、空気は汚い。多くのインド人はタフネゴシエーターですし、法律は難解であるうえに年中変わる。

   最近でも、いきなり高額紙幣が使えなくなったり、駅のまわりでお酒の販売が禁止になったりなんてことが起こりました。

   「でも、2022年には世界一の人口になるインドが成長しないわけがない。まだ、インドに精通している日本人は少ないので、その分野でトップクラスの人材になりたいんです」と、彼は断言します。

   インドで、財務や会計、法律などを取り扱うコンサルティング企業に入った彼は、1年間ニューデリーで業務を覚えた後、インドのどこかの州に異動になり、そこで日本人一人の環境の中で働くことになるそうです。

「インドは州ごとに法律から言語から宗教まで違う国。だから、自分が派遣された州に関して、日本人でナンバーワンの知識をもつこともできると思うんです」

   「ナンバーワンよりオンリーワン」ということは、ずっと前から言われています。しかし、オンリーワンというのは、限られた分野の中でのナンバーワンであると言うことです。

   彼のように世界を広げてみると、「ナンバーワン」をとれる場所はたくさんあります。視野を広く、世界を見て行動すると、まだまだ我々日本人にチャンスはいっぱいあるんです。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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