社長の市場予測に乗った! 低空飛行の「ジャムコ」株に買い材料

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今年は高値づかみの失敗を取り戻す

   ジャムコは、旅客機用の化粧室や厨房設備の製造で、世界大手。米ボーイングとの関係が深く、777型機の大型機向け化粧室を独占供給している。最新鋭の787型機では、化粧室や厨房設備、操縦室の内装・ドアを一手に引き受けている。

   加えて、航空機用の熱交換器や炭素繊維の構造部材なども製造。内装品事業の新たな柱として、ビジネス・ファーストクラス用の高級シートにも本格参入している。

   「会社四季報 2017年2集春号」の最新銘柄レポートなどをみると、航空機の内装は化粧室が新機種の端境期にあり、円高の影響や工事損失引当金が重くのしかかっていたりと、それらが減益要因になっているとある。2018年3月期も厳しい状況は続きそうだ。

   そんなジャムコ株を最初に購入したのは2014年12月11日。2700円で100株を買った。その後、売買を繰り返しながら増やしていったが、15年11月6日に4180円の高値でつかんでしまった。

   その後、株価は下落する一方で「しまった!」と思ったが、「いずれ戻す」と買いのタイミングを計っていたものの、下げ止まらない。さらなる値下がりで2016年6月28日には年初来安値の1660円まで下げた。

   この時期をじっとガマンし続けたところ、2017年に入って、いよいよチャンスがやって来た。株価は2016年6月を「底」に、ジワジワと上昇。2000円~2800円のレンジ内での動きが続いている。そこで、2017年2月23日に2570円で100株、4月7日に2370円で100株買い増した。

   5月11日にはレンジを越えて2918円の年初来高値をつけている。会社四季報(5月17日号)の最新銘柄レポートの業績情報でも、2018年3月期の予想経常利益は32.3%増益を見込み、回復基調のようだ。長期的にみれば、現在の株価は「買い増し」を検討してみる価値は十分にあると考えている。

   ちなみに今夏、友人とマレーシア~シンガポールを旅行する。使う便は日本航空(ボーイング787‐9機)だが、その厨房設備や化粧室などの内装はジャムコ製。最新鋭というから、今から楽しみだ。(石井治彦)

2017年6月2日現在 1000株保有 平均取得単価 3120.15円

年初来高値 2017/05/11 2918円
年初来安値 2017/04/17 2245円
直近 終値 2017/06/02 2754円

石井治彦(いしい・はるひこ)
   1970(昭和45)年に大学卒業後、自動車大手に勤務。リース販売を手がける。投資歴は実質25年。入社後にユーザーと接するなかで得た情報と自分の知識で、最初のボーナスをもとに株式運用を開始。しかし、78~98年の20年間は投資する余裕がなく、休止に。それが幸いしてバブル崩壊の痛手は軽傷だった。ただ、いつでも動けるよう、日本経済新聞をはじめ経済誌などには目を通していた。
   「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。2011年の退職後は少しの小遣い稼ぎと、興味をもって経済誌を読むために株式を保有している。現在、14の銘柄で、1万3800株を運用。東京都出身、69歳。
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