「昇進する」は何て言うのか?
世の中、クビになったり、辞めさせられたりする人ばかりではありません。大統領から会社のトップまで、就任したり昇進したりする「出世に関わる動詞」にも要注目です。
さっそく、見てみましょう。
「elect」(選ぶ)
Emmanuel Macron was elected president of France.
(エマニュエル・マクロン氏がフランス大統領に選ばれた)
選挙や投票で選ばれた場合は「elect」です。会社のトップが役員会で選出された時なども「elect」を使います。
「appoint」任命する
「appoint」(任命する)もよく使う動詞です。文法的な解説をすると、SVOC(sは主語、vは動詞、oは目的語、cが補語)の構文をとる動詞ですから「appoint」の後ろに前置詞はつけません。私はつい「as」や「to」をつけそうになって、あわてて言い直すことがあります。
I was appointed chairperson of the committee
(私は委員会の議事役に任命された)
後ろに不定詞を使うこともあります。
I was appointed to chair the committee.
(私は、委員会の議事進行をするように任命された)
「nominate」指名する
「nominate」(指名する)も覚えておきましょう。
Trump nominated ExxonMobil CEO Rex Tillerson as secretary of state.
(トランプ氏は、エクソンモービル社CEOのレックス・ティラーソン氏を国務長官に指名した)
「promote」昇進させる
I was promoted to general manager.
(私は、ゼネラルマネジャーに昇進した)
サラリーマンの目標、「昇進」は「promote」を使います。
そういえば、「任命する」も「昇進させる」も「指名する」も、すべて他動詞です。なるほど、自分の意志で「辞める」ことはできても「昇進」はできない、ということですね。
他の誰かに引き上げてもらわないと「出世」はできないと、サラリーマンの宿命を思い知らされました(笑)。(井津川倫子)
今週のニュースな英語 ~ 世界一有名な中退者(dropout)、ハーバード大を卒業! ~
フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(33)が、ようやく母校ハーバード大学から学位(名誉博士号)を受け取りました。
2005年にハーバード大を「drop out」(中退)してフェイスブックを立ち上げたザッカーバーグ氏は、世界で最も有名な中退者(dropout)の一人。マイクロソフトの共同創業者のビル・ゲイツ氏も、同じくハーバード大中退ですが、世界長者番付の1位(ゲイツ氏)と6位(ザッカーバーグ氏)が、ともに「大学中退」というのは興味深いですね。
名誉博士号を授与されたザッカーバーグ氏が降りしきる雨の中、卒業生を前に行ったスピーチがインターネットで話題になっています。
故スティーブ・ジョブズ氏の伝説のスピーチ(スタンフォード大卒業式)に匹敵するという声もありますから、要注目です。