子供に飲んでほしくない。でも、飲むなとは言いにくい
ビール各社のノンアルコールビールの缶を眺めているうちに、ちょっと不思議なことに気づいた。
「特定保健用食品」(トクホ)と称する一部のノンアルビールを除いて、申し合わせたように「この商品は20歳以上の方の飲用を想定して開発しました」と書いてある。「この商品は」のところだけが「当商品は」「この製品は」と、会社によって少しだけ違っている。
ノンアルコールだから、子供も飲んでいいはずなのに、なぜ20歳以上の飲用を想定して開発したのか。
想像するところ、ノンアルコールとはいえ、「ビール」と名づけている以上、子供には飲んでほしくない。何か面倒が起きるかもしれない。でも、飲むなとは言いにくい。そこで、ビール各社と役所が相談した結果、こんな回りくどい表現が生まれてきたのではないだろうか。
ビールとは本来、アルコール飲料のことである。そこに無理やり、ノンアルコールという意味が逆の表現をくっつける。「アルコール0.00%」で、ジュースと同じなのに、子供には飲まないように圧力? をかける。
ノンアルビールはしょせん、お天道様の下を胸を張って歩けるやからではないのである。(岩城元)
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