年下上司はイマドキ当たり前、部下の出世を喜ぶ度量をもつ(江上剛)

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「それほど社員数の多くない中小企業に勤めています。4月の人事異動で、上司に年下の部下がつきました。驚きとともに、これまで「○○!」と呼び捨てだっただけに、呼称から、仕事のやり方から、どう接してよいのか戸惑っています。これは暗に上から「辞めろ」といわれているのでしょうか」

   失礼だけど、あなたは、かなり出来の悪い社員のようですね。

  • 部下の出世を喜ぶ度量をもつべし
    部下の出世を喜ぶ度量をもつべし
  • 部下の出世を喜ぶ度量をもつべし

「サラリーマンの鑑」になるチャンス

   中小企業でも大企業でも、そんなこと関係なく、年下の人が上司に来るのは今や当たり前でしょう。

   あなたのことを出来が悪いと言ったのは、部下だった人との関係性が分からないからです。暗に「辞めろ」と言われているとあなたが考えているということは、彼とは良い関係ではなかったのでしょうか。

   優秀な部下で、自分が手塩にかけて育てた人材が出世して上司になったのであれば、素直に喜んだほうがいいんじゃないですか。

   あなたが素直に喜べないのは、その部下だった人が無能なのに社長の親戚とか? あるいは強力なコネがあったとか? でしょうか。

   それなら最初からあなたは、いずれ上司になるものと見定めて教育すればよかったですね。

   そんな先読みもできず、彼をイジメていたので復讐されるのが心配なのですか? それなら「辞めろ」と言われているのかと心配するのもむべなるかな、ですね。

   暗に「辞めろ」と言われているのか、なんてマイナス思考に陥らずに、部下の出世を喜び、しっかりと彼を支えることが「サラリーマンの鑑」です。

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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