ゴールデンウィークも終わり、会社と自宅を往復する毎日が再び始まった。せめて通勤ラッシュに揉まれず、座れればいいのに...... という人に役立ちそうなランキングを、東洋経済ONLINEが発表した。
「『座れる通勤ライナー』本数が多い駅のベスト20」(2017年4月26日付)がそれ。東京圏と大阪圏を対象に、「必ず座れる」通勤ライナーの上位20位をまとめている。
「田園都市線こそ、必要」
まずは、東京圏から。行き・帰りを合わせた合計本数のトップは41本の所沢駅(埼玉県)。2位が小田原駅(神奈川県)の34本、3位は藤沢駅(神奈川県)28本だった。
所沢駅は西武新宿線と西武池袋線が乗り入れる。小田原駅と藤沢駅は小田急線とJR東海道線。藤沢駅は、鎌倉までの江ノ島電鉄も乗り入れているため、乗降客が多いことがあるのかもしれない。
4位はJR常磐線の土浦駅(茨城県)の25本。5位が町田駅(東京都)と茅ヶ崎駅(神奈川県)の21本、7位も神奈川県の本厚木駅で20本。町田駅は小田急線とJR横浜線の乗り入れ駅。本厚木駅は小田急線が停まる。
8位は西武線の3路線が乗り入れる東村山駅(東京都)と、西武新宿線の狭山市駅、本川越駅、入間市駅、飯能駅(いずれも埼玉県)の19本と続いており、西武池袋線、西武新宿線の駅が数多くランクインしているのが特徴といえる。
大阪圏をみると、トップは南海電鉄の堺駅と岸和田駅、泉佐野駅の32本。4位は近畿日本鉄道の大和八木駅の29本。5位も近鉄の名張駅で25本だった。
6位は近鉄の生駒駅と学園前駅、近鉄奈良線と京都線が走る大和西大寺駅、南海電鉄の尾崎駅とみさき公園駅、和歌山大学前駅、和歌山市駅の19本。南海と近鉄の独壇場だ。
東洋経済ONLINEでは「通勤ライナー」を、(1)平日ダイヤ(2)通勤時の列車は都心部の駅に7時~10時に到着(3)帰宅時の列車は都心部の駅を18時以降に出発(4)チケットを購入すれば必ず座れる(5)チケットは片道1000円以下――と定義。それもあって、関西地区のJR線はすべての列車が対象外だったようだ。
出勤時間をずらす「時差Biz」、小池都知事が提案
このニュースに、ツイッターでは、
「関西の私鉄にも指定で座れる通勤ライナーが流行りそうだな」
「田園都市線こそ座れる通勤ライナーの導入が必要では」
「東横線にも通勤ライナーがほしいけど路線が短すぎるかな。でも導入してほしいな」
など、自分の最寄り駅にも通勤ライナーの導入を望む声が多く上がっていた。
一方、通勤ライナーがなくとも、あの手この手で座席を確保している人もいるようで、
「女性の前で待機する、サラリーマンの前で待機しない」
「なかなか混んでる電車で、みんな椅子なくて立ってる中で、一人だけキャリーバッグに座るという裏技を使う。おれ最高」
「電車で座るコツや裏技──。ホームに着いた時、電車を1本待つと座れる確率が上がりますよ。特に始発駅だと効果が高いです」
といった涙ぐましい努力をしているようだ。
折しも、2017年夏には東京都の小池百合子知事が参加企業を募って出勤時間をずらす「時差Biz」を実施すると発表。2018年には京王電鉄が新宿と八王子、橋本間を走る有料座席指定列車の運行を予定している。
つらい通勤ラッシュが、多少でも緩和されることを願いたい。