「ぼちぼちでんなぁ」の一言が、「将来価値」を高める!(高城幸司)

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「余力」のある人が昇進する

   では、将来価値を評価するのは何か? ほとんどの会社では期待値が用いられます。さらにいえば、まだ余力があり、成長の余地があると思わせる姿勢。この「余力」の高さが昇進のスピードをあげて、期待の仕事を任せる基準になります。

   仮に

「忙しくてパンパン」
「もう追加の仕事は勘弁」
「無理です」

と、余力のない状態に見えるなら、現在価値は高いかもしれませんが、将来価値が高いと感じることができるでしょうか? それは難しいはずです。

   さらにいえば、「余力」は注目度がアップする時代になりました。働き方改革の時代になり、「また残業だよ」と時間的に窮屈な仕事で成果を出す人。あるいは忙しい自慢ばかりをする人。手帳やスケジュール帳にはぎっしりと予定が書き込まれ、「今日やることリスト」を細かく書き出して、チェックボックスが膨大な人。

   将来価値の評価は相当に厳しいものなるのは致し方ないのではないでしょうか? 管理職への昇進が業績的には逆転現象になるなど、人事面で象徴的な出来事が当たり前に起きる時代になるはずです。

   逆にいえば、いまの仕事で時間的な余裕を感じる人。もしかしたら、美しく泳いでいても、水面下で必死に水をかいている白鳥のような仕事ぶりかもしれません。でも、そうした姿勢を示せることが明確に求められることを理解しなければいけないのではないでしょうか?

   少々脱線しますが、関西の人は挨拶で「儲かってまっか?」と尋ねられても、「ぼちぼちでんなぁ」と返します。東京の人からすれば返答に窮するかもしれませんが、こうした余裕のある姿勢や発言を意図的にしてみましょう。将来価値を高めたいのであれば、重要なアクションになるはずです。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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