「採用人数は微増」 狭き門に変わりはない
その一方で、ツイッターやインターネットの掲示板などには、
「就活生なんだけど商社が未だになんなのかよく分かってない」
「ほとんどの学生は総合商社に入りたいから志望動機練る。そらテキトーになる」
といった、違和感をもつ人もいるようだ。
また、「人気がある」ということは「倍率も高い」わけで、
「それでも商社に入りたい就活生へ。面接は就活生が思ってる以上に運の要素が強い。たいがい面接官ごとに1日で合格させる人数の目安が指示されている。その日に面接した学生の中で相対評価して合格者を決めるから、パッとしない学生郡の中に入れればラッキー」
「大学の4年間一切勉強せずにナンパばっかして就活で大ウケして商社受かりまくった人がいるんですけど、やっぱそれは徹底的にナンパという1つのことを極めたからだと思うんですよね。そのくらい徹底的にやらないといけないんじゃないかと」
「受験の偏差値と同じノリで就職偏差値高や人気企業を攻略しようとしてはいけません!!と、アラサーの私は思います」
といった具体的なアドバイスも寄せられていた。
総合商社の人気について、就活に詳しい大学ジャーナリストの石渡嶺司氏は、「とにかく売り手市場であることに尽きますね。敷居が高いので、就職氷河期であれば、ハナからあきらめている人がいて、ランキングも下がります。今年は例年以上に人気で、『自分でも入れるであろう』『入れるのであれば入りたい』と思っている学生が山のようにいるわけです」と話す。
その一方で、「じつは商社側も、いろいろな人材を求めているんです」と、企業側の事情もあるという。
ある大手商社では、入社を希望する学生で社内にOB・OGがいない大学の場合、若手社員がランチを共にして接点をもったり、相談に応じたりしている。石渡氏は、こうした取り組みが「結果的に人気を押し上げている」とみている。
とはいえ、「採用人数は微増くらいですね」と、狭き門であることは確かなようだ。