「外様トップ」にはない 「同じ釜の飯を食う」安心感

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   銀行時代の同期で現在役員を務めるN氏と、久しぶりに一献傾けました。

   同期としての昔話から金融界のホットなテーマまで話題は多岐にわたり、あっという間の2時間でしたが、私の一番の関心事は、新しいトップに代わって何か変わったか、にありました。

  • 社員が一丸!!
    社員が一丸!!
  • 社員が一丸!!

初の生え抜き頭取が起こした「大きな変化」

   私の出身母体は創設以来官僚のOBが代々トップとして天下ってくるのが常でした。ところが2016年の他行との経営統合を機に、持ち株会社方式に移行。それに伴って天下りトップは持ち株のトップに座り、銀行の後任トップすなわち新頭取には創設以来100年弱の歴史上はじめて生え抜きの行員が就くことになったのです。

   新頭取は私よりも入社年次で2年先輩となりますが、銀行の本部時代には仕事でさまざまなお付き合いがありよく知った方でもあります。当然N氏にとっても頭取は旧知の先輩行員であり、私は銀行時代にそういう方が自社のトップに座った経験がないので、何がどう変わったのか、あるいは変わっていないのか、大変興味深いところであったのです。

「頭取が代わって約1年で、社内に何か変化は起きてます?」

   私は彼に、軽くジャブを入れてみました。

「随分変わったと思う。何が違うって、我々役員クラスの安心感が違うし、その安心感は徐々に下にも伝わっていると思う。組織は上から徐々に変わっていくもの。今年はさらにその安心感が組織に浸透して、もっともっと変わるんじゃないかと楽しみにしています」

   銀行というお堅い風土を基本とした100年近い組織の歴史の前には、初の生え抜きトップ就任といえども、どれほどの刺激になるものかと思っていたのですが、意外にも大きな変化を起こしつつあるようです。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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