ドローンと、上昇気流をつかむヤマハ発動機

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米FAAも認めた、30年の実績と技術力

   そうしたなか、ヤマハ発動機もドローンを使ったサービスの提供に乗り出している。同社の事業構成(16年12月期)は、二輪車(62%)とマリン(20%)で全体の82%を占めている。同社はエンジンを動力とする農薬散布などに使われる農作業用無人ヘリコプターの国内最大手。また、2018年には農薬散布用の小型ドローンを発売する計画もあるようだ。

   ドローンに着目している企業は少なくないが、ヤマハ発動機は1983年に、農業用小型無人飛行機(現在のドローン)の研究に着手。30年近く開発を続けており、この分野の世界市場においてトップの実績と技術を誇っている。

   2015年5月には世界のドローンに先駆けて、同社が開発した農薬散布用ドローン「RMAX」(無人ヘリコプター)が、米連邦航空局(FAA)の承認を得た。これは、米国でドローンの商用利用を正式に認めたものという。

   もともと高性能エンジン(モーター)を操る技術力を有しているので、幅広い分野での利用が見込める。現状では、ドローンの売り上げに対する貢献度は小さいが、同社のもつ技術力、知名度、これまでの実績を考えると、「のびしろ」は大きいとみる。

   さらに、為替連動性が大きい銘柄とされるヤマハ発動機株は今後、円安になると株価が上昇する可能性が見込める。もちろん、為替リスクはあるものの、本業の業績がよく、株価の動きが軽いことも、ヤマハ発動機株が投資先としておもしろいと思う理由だ。

   株式相場の調整局面で、下げる場面があれば、2000円~2200円あたりで「買い」の好機とみている。(石井治彦)

2017年5月1日現在 保有なし
年初来高値 2017/03/14 2795円
年初来安値 2017/02/01 2287円
直近 終値 2017/05/01 2641円

石井治彦(いしい・はるひこ)
   1970(昭和45)年に大学卒業後、自動車大手に勤務。リース販売を手がける。投資歴は実質25年。入社後にユーザーと接するなかで得た情報と自分の知識で、最初のボーナスをもとに株式運用を開始。しかし、78~98年の20年間は投資する余裕がなく、休止に。それが幸いしてバブル崩壊の痛手は軽傷だった。ただ、いつでも動けるよう、日本経済新聞をはじめ経済誌などには目を通していた。
   「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。2011年の退職後は少しの小遣い稼ぎと、興味をもって経済誌を読むために株式を保有している。現在、14の銘柄で、1万3800株を運用。東京都出身、69歳。
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